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約束

「えっと、どういう意味でしょうか?」

「そのままだが?」

「?」

私は陛下の言葉を反芻する。

『何を作るのかな?楽しみにしているのだが』だったよね

…そのまま受け取ると、食べてみたいってことで合ってる?

「そのまま受け取ると、食べたいって言う意味に聞こえるんですが、あってますか?」

「合っているよ、姫がどんな料理を作るのか。楽しみにしているよ」

口角が緩やかに上がっている。

最近と言うか、この間の謁見から笑顔が増えた印象のある陛下だ。


このままなし崩しで『はい、わかりました。』とは言えない。

私の作った料理を食べてもらうわけにはいかないからだ。


いろいろと問題がある。

まず、王宮の料理人から反感を買う。

小国の姫の作った料理と同列にされるのか、と怒り心頭になるのが目に見えている。

次は、安全面の問題だ。

この大陸の支配者だ、暗殺や毒殺には注意が必要だ。毎食食べる料理も当然毒味がされているだろうし、知らないものを口にさせるのは側近たちが許さないだろう。

万が一お腹でも壊したら大騒ぎだ。

それだけで毒殺、と騒がれるだろう。

そして、第一容疑者は私になる。

そんなのはゴメンだ。


それに付随して私のスローライフに影が差す。

私の作った料理を陛下が食べたとなれば、騒ぐ人たちも出てくるだろう。そんなのを食べさせるなんて問題だ、とか。自分も食べたいとか言う人もいるだろう。そして、食べたいと言われても作ったとして、一番心配なのは、体調に問題ないのに体調を壊したと言う人も出てくる可能性がある…と言うことだ。


私の責任問題になるだろう。

そうなると、人質として来ている私はどうなるかわからないし、安全が保証されなくなる。

そんなのは怖いし遠慮したい。

と、なると陛下の希望は却下な方向性の1択になる。

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人質生活から始めるスローライフ2
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