集まる希望の光
パルが王都アナタリアの城下町を進んでいると魔法屋の前に一人の兵士が立ち止まっていた。パルは少し興味が出てきてその様子を見ていた。すると兵士は魔法屋にいた人間に何かを渡した後に魔法屋を出て城へと戻っていった。パルもゆっくりと街の様子を見ながら進んでいき城の前までやって来た。城に着いたパルは門の所にいた兵士に近づいて兵士に魔王討伐に出る為にきたと伝えて王との謁見をさせてくれと伝えた。兵士の顔を見てみると街の人間とは違った表情を見せていた。街の人間は魔王ゼルスのオーラで暗かったのに城の兵士はなぜか明るい表情だった。城の見張りをしていた兵士は城の中へと向かった。
しばらくして城の中へと入った兵士が戻って来て城の中に入っていいと言った。パルは兵士の表情に疑問に思いながら兵士の横を通り過ぎ城の中へと入っていった。城の内部に入ると広々とした広間に出てきた。よく見ると奥の方に上にあがる階段が見えたがパルは階段の方にはすぐに行かずに城の中の色々な場所に少し寄って行く事にした。最初は兵士の駐屯所へと向かう事にして進んだ。パルが駐屯所に着くとそこには兵士が複数いて雑談をして表情に暗さもなく魔王ゼルスが支配している世界とは別世界かと思ってしまう雰囲気だった。そんな和やかな空気を壊すかのようにある人間が怒声をあげ始めた。その怒声に兵士は驚き崩れ落ちていた。パルはその様子を見て次の場所へと向かう事にした。駐屯所からしばらく行くと地下へと続く階段が見えてきてパルはその階段を降りていった。階段を降りると牢屋が現れた。罪人達は思わぬ来客にざわめき始めた。パルはそのざわめきを気にする事もなく牢屋の奥へと進んだ。すると奥には力が有り余っているのか暴れていた人間がいた。パルはどうしてなのかわからないがその人間を一瞬見た後に牢屋から離れ謁見の間へと向かった。