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【書き直し中】好きな子を追いかけたら、着いたのは異世界でした。  作者: 縁側の主
一部 四章 金○の願いとアーティファクト
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閑話 現代の世界にて 3 ですか?


 イッセイと言う名の男の子。

 たった一人で好きな子の居る異世界で暴れまわる物語。

 今は行方不明になってしまった俺の親友の名前と同じだ。

 その行方不明の親友は、事もあろうに彼女(候補)だった女の子と一緒に行方不明だ。

 ただ一点、俺とメグ以外に誰も二人の事を覚えてないって事だ。


 学園は疎かネット、公共情報、写真。ありとあらゆる所から二人の情報は消えていた。

 メグの話じゃ、鏡の家に行ったら。


「英梨奈? そんな娘家には居ませんけど・・・。何処か別のご自宅と間違えているんじゃありませんか」


 って、言われたらしい。俺もイッセイの家に行ったら・・・。



 そこには生活感のまったくない空き家がぽつんとあるだけだった。

 しかも、所有者は国の管轄の物となっており中には入れなかった。




「くそぉ・・・。アイツラの情報が何にも無くなちまった」

「・・・うん」


 メグと会って情報のすり合わせをしたがアイツラの情報が何も無い。

 そう、この世界からぽつんと消えてしまったようなポッカリと空間が空いているようなそんな感じだ。


 この数日は二人の情報を探しては、この様に溜息や愚痴を言う毎日だった。


「ねぇ、一也」

「うん?」

「今日はもう止めにしない」

「なんか用事?」

「・・・ううん」


 メグの疲れた顔を見ると最近は相当躍起になっていた事を思い出した。


「今日は帰ろっか・・・。」

「うん・・・。ごめんね」


 その日はなんと無くだが、その場で別れてお互いに家に帰った。



 また夢を見た。


 昼にも話したとおりあの世界の話しだった。

 いつもの如くイッセイの意識の中に入った俺は彼の冒険譚を追体験していた。


 鏡、正確には鏡の生まれ変わりだが合流することが出来た。

 そして、謎の力によって魔力が使えなくなったりもした。

 それから皆で旅をして公爵領に行ったりなんかして。

 ついでになんだかすごいもん創ったりなんかしちゃって・・・。



 ドンドン成長している姿に一抹の興奮を覚えた。


 そんな話をメグとしたがメグも同じ様な夢だったらしい。

 最も彼女の場合は夢を見る人物が二人居る。そのためランダムで展開されるので俺が見ている夢より若干おくれていた。


「でさ。イッセイが創ったアーティファクトのお蔭で・・・」

「へぇ。私はまだそこまで行ってないな」


 いつものようにイッセイとその周りに居る彼女たちの話で盛り上がり。

 いつものように家に帰る。


 いい加減、二人の情報を探すのに疲れ始めていた。


「はぁ。またアイツの夢を見るのか・・・」


 最初は面白さと二人に繋がる情報源として夢を期待して見ていたが、今は辛い。

 メグは夢の内容を余り話さなくなってきているし、俺も話題にするには辛くなってきた。


 布団に潜り目を閉じる。


 またいつものあの世界に行く・・・のか。

 そう思っていたのだが、




 --キャアアアアアアア

 --ウワアアアアアア

 --逃げろ!!!!!


 なんだこれ?


 どこかの都市で目が冷めたらしいが、そこは一般の生活では無く災害の真っ最中。

 逃げ惑う人や、喚く子供、燃える建物に右に左に駆けずり回る兵士たち。

 イッセイがいる公爵家? では無さそうだ。


「おい。お前何してる!!」

「えぇ? 俺?」


「お前以外に誰がいる?」


 おっさんに手を引かれる趣味は無いんだけどなぁ・・・。


 おっさんに引かれて逃げていくが後ろからは何が追いかけてきているのか?

 手を引かれながら後ろを振り返ると黄色いゼリーのような物体が建物を飲み込みながら押し寄せてきた。


 --ジュルジュルジュル・・・


「うっ、うわぁ。な、何だあれ!!」

「うるさい。口を動かす暇があったら足を動かせ!!」


 知らないおっさんに引き摺られて逃げる羽目に・・・。

 って、ケツが地面と擦れてイテェ!!


 うん? 痛い? なんで? なんで!!


 暫く俺の頭は混乱しっぱなしだった。




お読みいただきましてありがとうございます。


これにてちょっと長めだった3章が終わります。(もしかすると4章になってるかもですが・・・)

次話から1部の最終章が始まります。


金曜日に投稿予定です。

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