狩るもの狩られるもの
家を出発し、村をでて30分くらいあるいてトカラの森についた。
着いたのは良いけど狩りなんて出来るのか・・・いやできると信じるしかない!
「じゃあ始めようかお兄ちゃん、私はこっちの方で狩りしてるね」
なるようになるかな・・・
「じゃあ俺はあっちで。気を付けてな」
「お兄ちゃんもね!ゴブリンとかオークは滅多に出ないから安心して狩ろうね。また後でお昼くらいにここで集合ね~」
そういって颯爽と森のなかに入っていった。
「勇敢な妹だな。それにしてなんかフラグが立ったんじゃないかと心配なんだけど・・・」
ぶつぶついいながらもあきらめて狩りに行くのだった
息を潜めて獲物を探す
「見つけた」
弓を構えて狙いをつけて・・・放つ!
ザシュ!当たったらしい、・・・この鳥はナナバードか
ずいぶんとうまい具合に当たったなぁスキル補正かな
「この調子でいきますか」
何匹か獲物を狩りつつ奥に移動したときにそれらを見つけた
「なんだあいつら」
少し小さめで緑色の肌に皮の防具?に鉈みたいなものと弓矢を持ったやつが5体と、俺と同じくらいの背丈に頑丈そうな鉄の防具?しかも鉈ではなくもっとでかい大剣を背中に着けていた
まさに将軍を思わせる風貌だ・・・・・!
「まじかよ」
詰め込まれた知識からあれはまさかのハイゴブリンとゴブリンジェネラル・・・
いやいや、転生初日で会ってはいけない組み合わせだと思うんですけど!
普通はただのゴブリンとかスライムあたりが定番だろ‼
心のなかで愚痴をこぼして、とりあえず聞き耳をたててみる。
「タイレツ、トトノイマシタ」
ハイゴブリンの1人が言った・・・って喋れんのかよ!
うん?口の動きと聞こえる言葉が違うような・・・
翻訳されてますね無駄にありがとう!聞きたくない単語が聞こえちまったよ!
「そうかでは我ら魔王軍第五大隊、人間どもを蹂躙してくれようぞ」
「「「「「ハ」」」」」
さすがにそろってらっしゃる
「だがその前に」
シュッ!!っという風切り音が聞こえたと思ったら、目の前ギリギリの所にナイフが木をえぐり刺さっていた。
「うわ!」
無意識に声が出てしまう・・・木にくっついていたら死んでたわ!
いきなり目の前にナイフ突き出てきて声でないやつなんていないはず
「外したか・・・人間狩りだ、殺せ」
「「「「「ギョイ」」」」」
ハイゴブリンが五人散らばってこっちに向かってきた
マジでどうする自分
「転生初日で死にたくないわ」
絶体絶命のピンチに陥るのだった。