【漫才】審査
ゲラゲラコンテスト2応募作品です。よろしくお願いします。
ボケ 「やっぱりお笑いも賞レースとか大事だからさ。評価する目を意識して、自分もそれを持っとかなきゃって思うわけですよ」
ツッコミ「まぁたしかにそうかもね」
ボケ 「だから俺今日審査員やりたい」
ツッコミ「いいよ。やってくれ」
ボケ 「じゃあお前応募してくる人ね」
ツッコミ「いいけど、何を応募する(最後まで言えない)」
ボケ 「なんだこの作品はあ!!」
ツッコミ「急!? えっごめんなさい!」
ボケ 「めっちゃくちゃ面白いじゃないか!!」
ツッコミ「えっそっち!? ありがとうございます!」
ボケ 「新人の漫画としては破格のクオリティだよ! この『南無也様はポクらせたい』は!!」
ツッコミ「タイトルからは何もわからない!! っていうか漫画家なんだ!!」
ボケ 「君がつけたタイトルだろう」
ツッコミ「いや、それはそうなんですが……」
ボケ 「君が初めて編集部に持ち込んだ前作『わしらには足し算もできない』も編集部に衝撃を与えたが……」
ツッコミ「俺普段どんな漫画描いてるんですか!?」
ボケ 「いや、これはサンデーの未来も明るいな!!」
ツッコミ「サンデーこれでいいんですか!?」
ボケ 「週刊老年オールサンデーは毎日が日曜日のご老人が醒めない夢を見る漫画雑誌だからな!」
ツッコミ「それ読者死んじゃってません!?」
ボケ 「うちはエースの『恋はぎっくり腰のように』に依存してたところがあったからな! フレッシュな新顔はのぞむところだよ!」
ツッコミ「この作品そんなフレッシュですかね!? って違うだろ!!」
ボケ 「やっぱり漫画は違うか」
ツッコミ「そっちじゃない!! なんだよ週刊老年オールサンデーって!?」
ボケ 「これから少子化社会はより加速していくんだから、そういう需要だって開拓していくべきだろ」
ツッコミ「急に社会に切り込まないでよ! ツッコミにくいじゃん!」
ボケ 「じゃあ若者向け! 若者向けの漫画の審査やるから!」
ツッコミ「わかったよ! じゃあ俺、異世界転生の漫画持ち込むから! それを評価してくれよな!」
ボケ 「……なるほど」
ツッコミ「ど、どうですか」
ボケ 「非常にスリリングで、楽しめましたね特にこの……転生者が油揚げを」
ツッコミ「油揚げを、どうしたんですか!?」
ボケ 「かつおぶしでね〜 やったとこなんて!! そこが一番面白かった!」
ツッコミ「そこがピークなんですか!?」
ボケ 「他にもクラスメイト全体で転生してくる流れの中で、あの噛ませっぽいやつが」
ツッコミ「あーはい」
ボケ 「主人公とぶつかって謝りもしなかったあの彼が」
ツッコミ「はいはい」
ボケ 「物語の終わりには70000回殺されて魂ごと滅ぼされてもまだ許されないなんてねぇ」
ツッコミ「はい!?」
ボケ 「あれは、なんで? あんなに怒る必要あった?」
ツッコミ「……心が狭い人間を描きたかったんですよお!!」
ボケ 「主人公で? 変なの(笑)」
ツッコミ「ぶっ飛ばすぞ!!」
ボケ 「なるほど心が狭い。作品に出るね、作者は!!」
ツッコミ「余計なお世話だ! いい加減にしろ!」
二人「どうもありがとうございました!」