第5話 鼻を塞げ! 桃色の防波堤
「ブヒヒヒ! あと一個! あと一個で全部俺の鼻の中だブー!!」
ブータンの鼻穴ブラックホールは、もはや止まらない。 空悟孫が必死に掴んでいた風呂敷の結び目が、ついに解けた!
「ああっ! 最後の十五個目がぁーー!!」
その時だった。
「きゃあああああっ! 嫌ぁぁーー!!」
凄まじい風圧に耐えかねたパイパイのスカートから、何かが「シュパッ!」と高速で射出された。 それは、純白の……それでいてフリルがついた、パイパイ愛用のパンティであった!
「えっ」 「あ」
悟孫とブータンの視線が、空中を舞う白い布に吸い寄せられる。 そのパンティは、ダイソン顔負けの吸引力に引き寄せられ、吸い込まれる直前の龍の玉を追い越して……。
スポォォォォォンッ!!!
見事な精度で、ブータンの巨大な右の鼻の穴にジャストフィットしたのである。
「ブガッ!?!?!?」
吸引力が、止まった。 右鼻というメインエンジンをパンティで完全に密閉されたブータンは、激しく咳き込み、地面をのたうち回る。
「……助かった、のか?」
悟孫が顔を上げると、そこには顔を真っ赤にしてスカートを押さえるパイパイと、鼻にパンティを詰めたまま、あらぬ方向を見つめてプルプルと震えるブータンがいた。
「ブ……ブヒィィィン……! な、なんだこの……この芳醇な香りは……! 脳が、脳がとろけるブーーー!!」
「ちょ、ちょっと! 何私のパンティで深呼吸してんのよ! 変態! 豚! 鼻詰まり野郎!!」
パイパイが怒りのあまり扇子を投げつけるが、ブータンはもはや恍惚の表情。 吸引は収まったが、今度はブータンの**「ナニか(野生の欲望)」**が治まらない事態に突入してしまった!
「いいぞ……いいブー……。吸引力を逆回転させて、この香りを肺の奥深くまで送り込むブー……」
「気持ち悪っ!! 悟孫くん、今のうちに玉を回収して!!」
数子の叫びで我に返った悟孫だが、目の前のあまりにもカオスな光景に、如意棒を持つ手が震えていた。
「なぁ数子……。これ、パンティごと玉を取り返すの? 俺の精神的なダメージ、相当なもんなんだけど……」
(つづく!)
後書き(担当:ターベジ)
「やれるもんならやってみろ」だとぉ……!?
貴様ぁぁあ!! 作者!! よくも俺様をそこまでコケにしてくれたな! エリートであるこの俺様に、パンティがどうの、鼻詰まりがどうのという低俗な物語を特等席で見せ続けおって……! 今すぐその「パンティ・ブースター」ごと、地球もろともギャリック砲で消し飛ばしてやりたいところだが……。
……ふん、いいだろう。 そこまで言うなら、せいぜい「はるか未来」とやらまで、その程度の低いギャグを煮詰めておくがいい! だが覚えておけ! 俺様が登場する時は、そんな生ぬるい空気は一切許さん!
おい空悟孫! 貴様もいつまでも鼻の下を伸ばして見てるんじゃない! さっさとその「芳醇な香りのする鼻」から玉を引っ張り出せ! 手が汚れるのが嫌なら、俺様のクリーニング済みのグローブを貸してやっても……いや、やっぱり貸さん! 自分でどうにかしろ!!
ふん、次回の展開次第では……マジでこの後書きコーナーを爆破してやるからな!!




