スライム&スライム
ポヨン ポヨン ポヨン ポヨン
ヘビーメタルスライムは北に向かっている、
ハズだったのだが...。
'こ、ここは...魔獣の森か!?''
振り出しに戻ってしまった。
なんでこうなったんだろう。
思い返せば、酒というのを初めて飲んだあの
晩から記憶が全くない。
''ああ、また最初からか...。トホホ''
ポヨン ポヨン ポヨン ポヨン
''んお?この音、もしかして!''
ポヨン ポヨ...。
ただのスライムが現れた。
ポヨン?
ポヨン
ポヨンポヨン?
ポヨンポヨン
''って何言ってるかわかんねえ!''
''まあそもそもお互い話せないし、そもそも
ポヨンのやり取りは分かってる風だったし''
ポヨン ポヨン ポヨン ポヨン
スリスリ
''なんだ?仲間...になりたいのか?''
ただのスライムは✕印に変化した。
''違うんかい!ていうか心読まれてる!''
ただのスライムは森に消えていった。
''なんだったんだアイツは''
あっけにとられるヘビーメタルスライム。
そこにまた、ただのスライムがやってきた。
今度は...
''コレ何匹いるんだ?''
ざっと1万以上はいるだろうか。
ただのスライムの大群が文字を書いた幕を持ってきた。
幕には「酒、ウマイ、ありがとう」
''ただのスライムは文字なんて書けないハズなのに、なんて良い子たちなの!?''
ヘビーメタルスライムはただのスライムたちに見送られ、再び旅路に戻るのであった。