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好きになってはいけないひと


 きっと好き。

 好きかも。

 たぶん好き。


 そう思う時が短すぎて、自分でもわからなくなっていたのだろう。


 どういう感情なのかわからないまま、瞬きするよりも短い時間に感じて積み上げてきたものを、分析して言語化することは難しい。



 気がついた時には手遅れで、離れたくても離れられなくなっていた。



 この関係を崩すことは出来ない。

 気がつかなかったことにする、と決める。

 たぶん、それが最善。




 今あるものを壊したいと思ってしまうほど、好きになる前に。




────刹那



 2024.04.28.

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