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ブラックホール
まるでブラックホールだ。
吸い寄せられてしまったが最後、どうなるかわからない。
だから、視線を逸らしたい。
だけど、君の瞳から逃れられない。
君の瞳にうつる俺は、狼狽えていたり、驚いていたり、泣きそうになっていたり、碌なもんじゃない。
これ以上、君のことを知りたくない。
だけど、君のことをもっと知りたい。
君の瞳の奥の、もっと奥を覗き込む。
唇に君の唇が押し当てられて、シャットダウン。
そして、そのまま堕ちていく。
────君の目を見つめると
2024.04.06.




