表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
4/350

ボーダーライン


 まるで蜘蛛の巣に捉われた蝶のよう。

 手首を掴まれ、壁に押しつけられている私。

 目の前にいる幼馴染の、熱を帯びた瞳から目を逸らす。


 今ここで、こいつと唇を重ねてしまったら、たぶんもう幼馴染という関係には、二度と戻れない。




「……こっち向けよ」



 手首を掴んでいた片方の手が外されたかと思うと、その手で前を向かされる。

 抵抗できない力で。だけど、優しく。



 覚悟は、あるの?

 もしうまくいかなかったら、きっとそのあと周囲も巻き込んで気まずくなるよ?


 そりゃ、小さい頃「おおきくなったら、けっこんしようね」と約束したけど……



「俺だけを見て」



 射抜かれて、動けない。



 どうしよう。

 息って、どのタイミングで止めたらいいの?


 もう、目を閉じた方がいい?



 お父さんとお母さん、なんて言うかなぁ……


 隣に住む、ひとつ年下の男の子と、こんなこと……







 そういえば、なんで、こんなことになってるんだっけ?






 絡まる記憶の糸を解けないまま、距離は縮まっていく。




 睫毛長いなぁ……






────現実逃避


 2024.02.27.

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ