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最悪の贈り物


 何もかも失っても、手放せなかった。

 あの人からもらった、言葉。

 それは原動力でもあるけど、呪いでもある。


 二度と会うことが出来ないのに。

 私はあの人を探してる。


 あの日の言葉を確かめたくて、それに縛られて生きている。


 すべて燃えてしまえばよかったのに。

 思い出の物だけではなくて、私を縛り付ける鎖も。


 次に逢うとき、私は自分の生き方を恥じないでいられるだろうか。


 あの人が天に還ったことを、いまだに認められないでいる。




────永遠の花束


 2025.02.04.

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