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パンケーキは飲み物です
「うわあ〜あ」
声を上げ、彼女は瞳を輝かせた。
「すごぉい、ぷるぷるしてる!」
そう言って、彼女はパンケーキをフォークの背で撫でる。
「いいから食え」
作った俺が促すと、彼女は両手を合わせて「いただきます」と瞼を閉じる。
「んん〜! なにこれぇ〜! とろとろ〜!」
「……ど、どうだ?」
「美味しい……はぁ、パンケーキって飲み物だったんだね」
「いや、どっちかっていったら粉もんだけど」
「メニュー名は『パンケーキは飲み物』で決まりだね!」
そう言う彼女の瞳はキラキラと輝いている。まるで満天の星空のように。
「いや、粉もんだから」
────星のかけら
2025.01.09.




