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いい雰囲気を壊す方法


 ひと昔、いや、ふた昔だったら、電話が鳴って、いい雰囲気の男女に邪魔が入っていた。

 今や連絡のほとんどがSNS。


「うーん……どうやってふたりの邪魔をするか」


 唸り声をあげて頭を抱える。


「なに物騒なこと考えてるの」


 同棲中の彼女が俺の顔を覗き込んだ。


「いや、今描いてる漫画の……このふたりのことなんだけど……」


 見つめ合うふたりの顔が近づいて……という、いい雰囲気のシーン。そこに邪魔が入るという、恋愛ものでは定番の展開。

 イマドキの不自然ではない邪魔とは何か。

 それを考えているのだ。


「会社からの電話っていうのも、最近は使えないしね」

「そうなんだよ。こんなことならふたりの会社をブラックにしておけばよかった」

「通知を鳴らしまくる、とか?」

「いや、そんなウザいこと今時の若者しないだろう。やはりここは親からの電話とか」

「親もSNS使ってる世代じゃない? うちの母親、私より使ってるし」

「だよなぁ……もう、ばあちゃんからの電話にするか」


 あぁ、人の恋路の邪魔は難しい。



────Ring Ring...


 2025.01.08.

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