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掴まれた手首から、熱

 私と彼は、物心つく前から一日中ずっと一緒にいた。

 毎日毎日、ずっとずっと。


 だから、ちょっとした「いつもと違うこと」にはすぐに気がつくのだ。お互いに。



「ねぇ、なんか顔赤いよ」


 ふたりきりの通学路。

 彼の顔色がいつもと違うことに気がついた。


「そうか?」

「熱あるんじゃない?」

「そうかなぁ」


 彼は私と目を合わせようとしない。

 これは、発熱しているという自覚、あるでしょ!


「今日、休んだら?」

「だから、熱なんかないって」


 いや、その反応はあるけど隠してるやつ!


「ほんと、そういうんじゃねーから」


 ぱしり。

 額に手を伸ばした私の手首を彼は掴んだ。

 その表情に息を呑む。


「そういうんじゃ……ないから」


 もう一度繰り返される、発熱を否定するセリフ。


 今熱いのは、私の方だ。




────微熱



 2024.11.26.

 

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