表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
269/350

一度は言ってみたい台詞


「ここは俺に任せて、お前は先に行け。俺は後から行く」

「それ死亡フラグじゃねーか」

「いや、でも一度は言ってみたい台詞っていったらこれだろ」

「まあ、言ったらフラグ立つしな」

「安心しろ。峰打ちだ」

「またシチュエーションが限られる台詞きたぞ」

「俺に惚れちゃ火傷するぜ、子猫ちゃん」

「うわぁ……」

「言ってみたくね?」

「うーん……」

「言いたいかどうかはともかく、ポーズ取って言ってるの見ると、こう……」

「痛いな」

「あ、言っちゃったよこいつ」


 くだらないことを駄弁りながら、のろのろと住宅地を歩く。

 四人の影が伸びていて、日の入りの時間が近づいているのだと実感する。


「そういえばさぁ……この『子猫ちゃん』って、俺マジで動物の子猫のことだと思ってたんだよねー」

「なんで!」

「いや、猫アレルギーの人が言ってる台詞なのかと」

「猫っぽい気まぐれな女のこと言ってるんじゃねーの?」

「いや、性の対象としてみている女性の比喩らしいぞ」

「マジか。考えようによってはクズいな」

「だよなぁ……やっぱり一度は言ってみたい」

 呆れたような目やゴミを見るような目で見られた。解せぬ。




────子猫


 2024.11.15.

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ