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雨宿りの先に


 出会いが奇跡ならば、結ばれることは運命だと、ある人は言った。

 それならば、結ばれたふたりが別々の道を歩むことは、何と言うのだろう。



 突然降り出した雨。

 駆け込んだ先で、まさか彼女と再会するなんて、ツイてるとか、そういうレベルじゃない。


 だが、色々と話しかけても彼女はこちらを見ようとしない。


 やはりまだ怒っているのだろう。

 どの面下げて話しかけているんだと思っているに違いない。

 確かに、悪いのは俺の方だ。



「君と別れて、死ぬほど後悔したんだ」


 ぴくり。

 彼女の肩が跳ねた。


 この機会を逃したくない。

 今すぐここで土下座しろと言われたら、してみせる。


 彼女の名を呼ぶ。

 もう一度、ちゃんと顔を見せてほしい。

 泣きそうになっているのを堪えていることを、指摘したら、彼女は嫌がるだろう。

 だけど、それが彼女の視線をこちらに向けさせるのに効果的だということを知っている。


 振り向いた彼女の顔が歪む。

 今度こそ、間違えない。

 だから、どうか────




────奇跡をもう一度



 2024.10.02.

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