表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
198/350

貝の使い方


 砂浜で探し回ってやっと見つけた。

 噂は本当なのか、試す時がついに来たのだ。

 高鳴る胸の鼓動。

 貝殻をそっと耳に当て、瞼を閉じる。



「いや、それ此処でやったら、波の音がデカくて貝殻からの音って聞こえないんじゃね?」

「あ、そっか」

「それ、二枚貝じゃねーかよ。耳に当てると波の音が聞こえるのは巻き貝だろ!」

「でえええーマジかよ! なんで教えてくれなかったんだよ!」

「いや、普通わかるだろ……」


 いや、わかんねーよ。



 俺は今、後悔している。

 なぜこいつらと海に来てしまったのだと。

 確かに俺たち三人は仲が良い。

 だが、だからって……

 やっぱり、どんな汚い手を使ってでも女子と来るべきだったんだ!

 汚い手ってどんな手段か、わかんねーけど。



「つーかさぁ、二枚貝の使い方って言ったら、こうだろ?」


 そう言って、悪友は貝ふたつを自分の胸に当てる。


「男がやってもなぁ……」

「ダメかー!」

「なんか、すげー虚しくなってきた」



 やべぇ。マジでここにはバカしかいねぇ……




────貝殻


 2024.09.05.

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ