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恋に恋する乙女だった


 今さら何のご用かしら。

 久しぶりに届いた彼からのメッセージを未読スルーして三日。

 再び彼からメッセージが届いた。


 通知画面に表示された文章だけでもわかる。

 また私を面倒なことに巻き込むつもりだということは。


 共通の知人が多いから、あえてブロックはしてなかったけど、もういいかな……



 高校を卒業する時に連絡先を交換してしまったけど、正直言ってもう関わりたくない。関わる理由もない。




 遠くから見ているだけだった私は、声をかけられてすっかり舞い上がってしまったのだ。


 憧れは憧れのまま、綺麗な思い出として仕舞っておけばよかった。


 指を滑らせる。


 ただの恋に恋する乙女だった、あの頃の私にさよなら。



────開けないLINE


 2024.09.01.

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