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午後三時。門前町。古民家カフェ。


 日中、毎正時に聞こえてくるのだと、あの人は言っていた。

 三つ鳴らしたあとに、時刻と同数の鐘の音。



 あの人の軌跡を辿る旅は、ここから始めることにした。



 もう二度と会うことができない。


 もっと、教わりたいことがあったのに。

 この先もずっと、見守っていてほしかったのに。

 それよりもなによりも、あの人自身もやりたかったこと、やり残したことがあったのに。



 寺を中心に発展した町。

 あの人が生まれ育った町の、路地裏を歩く。


 古い建物を改修や改築したカフェや本屋、雑貨屋があちこちにある。


「リノベーションか……」



 鐘の音が聞こえてきた。



 午後三時。


 目についたカフェに入り、ノートを開く。


 

 あの人が残したもの。

 それらはもしかしたら、あの人が俺に出した最後の課題なのかもしれない。




────鐘の音


 2024.08.05.

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