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それって、どういうこと……


「ずっとずっと友達だからね」


 そんなことを、そんな目で言われたら、友達以上の関係になりたいなんて、言えやしない。


 ずっとずっと友達。

 その言葉に囚われて、動けなくなって十数年。

 いまだに俺たちは友達だ。

 住む街が変わっても、学生から社会人になっても。


 その間、君に彼氏ができたことはない。

 君はそれを嘆くけど、俺にとっては幸運でしかない。

 だが、踏み込めないのは不幸でしかない。



「どうして彼氏出来ないんだろ。あたしそんなに女としての魅力無いのかな」


 ぽつり。

 呟いて視線を落とす君。


「そんなことないよ。むしろあり過ぎて……」


 思わず口に出していて、口元を右手で隠す。


 俺の顔を、君は見つめているのだろう。




────澄んだ瞳


 2024.07.30.

 

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