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茨の道
「君が進みたいのは、茨の道だぞ」
あの人はそう言いつつも、その道を歩きやすいように整備してくれていた。
そのことに気がついたのは、だいぶあとになってからだったが。
「ここから先は、君の好きにすればいい」
そう言って背を向けたあの人を追いかけて、ずっと追いかけて、今も追いかけている。
あの人が天へ還っても、ずっと。
だから、あの人と同じように君の進む道を、茨の道から人がギリギリ歩けるくらいの道に整備している。まだ若い君には気付かれないように。
────この道の先に
2024.07.03.




