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私を困らせて楽しいのは貴女だけです


「あんたのそういうところが嫌いなのよ!」

 ヒステリックに彼女は叫んだ。


 そうは言われてもなぁ……

 仕事に私情を持ち込まないでほしい。


 上司に「ふたりで話し合え」と言われたが、歩み寄りというものは、お互いにしないと意味がないと思う。どちらか片方だけではダメなのだ。


 それに、こちらの話を聞く気もない人と冷静に話し合えるわけがない。



 だけど、これだけは言っておかねばならない。


「私のことをどう思おうが貴女の自由です。私のことを『死ねばいいのに』と思っていても、私は全然構いません。ですが、業務に支障が出るようなことはしないでください。私を困らせて楽しいのは貴女だけです。貴女が私に業務上必要な連絡を怠った結果、他の部署との連携に影響が出てしまいました。今回は社内だったので、まだいいです。もしこれが取引先だったら会社としての信頼に関わると思うのですが────」



 落語の『大工調べ』の啖呵のごとく捲し立ててしまった。私だって貴女のことは正直嫌いだ。それを言えたらどんなにいいか。でも私はそんなことはしない。仕事に私情は持ち込まない。


 だが、今回、いくらなんでもマズイだろうということが起きたので、言いたいことは言った。


 これで彼女が態度を改めてくれれば良いのだけど……そんなに甘くないか。




────好き嫌い


 2024.06.12.

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