メイ
メイ----------
森へ向かう皆を見送っていると、入れ替えに一羽飛んでくるのが見えた。
私の前に降りると、『この度は、主人や、群れの者たちに、ご恩恵にあずかり、
真に有難うございます。私に御用とお聞き、参上した次第でございます。』
こりゃ、大したもんだぞ。
「いえいえ、皆のお話を伺い、なかなかの知恵者と感じましたので、
一度ご挨拶と思ってご足労願ったのですが、
いや、いや、貴方があの群れの本当のボスだったのですね。」
『お戯れを・・』
「いや、群れのシステム関してあれこれ言う気は有りませんので、
ご了解下さい。」
「さて、本当の用件ですが、貴方に眷属に成って頂き、
群れを末永く存続させてほしいのです。」
『願っても無い事ですが、私たちばかりに利が有るように思えるのですが・・・』
目先の餌にはつられませんよ、本当の理由を言いなさいと言う事ですか。
なかなかです。信頼を得れば私の力に成りますね。
「今回、馬車の追跡を行うにあたり、空からの監視体制を敷きたいのです。
もう一点は、使い魔である、ハツカネズミ調査員の派遣、空輸です。
色々と役に立っていただければ幸いです。」
「この屋敷の周辺を警戒する為、ボスに3羽付けて欲しいと頼みましたら、
部隊長3名が遣ると言い出して、ボスの補佐は奥さんが居るから良いと、
言うのです」
「そうなると、奥さんにも私の眷属に成って頂いた方が何かと都合が良いので
私の眷属に成りませんか?眷属に成れば、年取りませんょ。」
『成ります!!』速攻返事ですね。やはり女性は年を取りたくない者です。
では、
「我が名はルビ・ヴラド、友誼の証として名を授け使い魔とし、
わが権能の一部を与える。汝の名はメイ。今後その名を名乗るが良い」
「さぁ、了承の言葉を。」
『私、メイは今後。授けられた名を使い、ご主人様に生涯の忠誠を誓う。』
淡く光り、少し大きくなった。
光が落ち着くと少し前に出て頭を下げ、羽を胸に当てた。
「さて、基本能力だけど、不老、超再生、念話、感覚共有が与えられました。
つまり、年を取らない、けがはすぐ治るけど死ぬ事はある。
遠くに離れていても眷属同士の会話が可能。
お前達が見た物を私もみる事が出来る。と言う事です。」
今回、貴方には、群れを守る者として、カポネに貸し与えた権能も付与します。
攻撃魔法ライトアローとマジックBOXです。
カポネの時と同じように、教え、森へ返しました。
次話:ボス




