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光と闇と薬師の少女  作者: 羽牟 星
953/965

953話 シスター・ニノ

953話 シスター・ニノ


シスター・ラナが

『私の所、ペンタの街の孤児院にいらっしゃい。

 子供たちは全員面倒を見ます。』


シスター・ニノが驚いた様にシスター・ラナを見て

『宜しいのですか、孤児院は何処も大変、10人以上の子供たちが

 増えると運営が立ち行かなくなるのでは・・・。』


『私の所は大丈夫、ララ様が援助してくれる事に成っているから。』

 そう言ってララを見ます。


「はい、はい、10人が20人でも大丈夫ですけど、

 シスター・ニノ、貴方も一緒に来てくれるんですか?」

『いいえ、私は本部に戻り、あたらしい任地に派遣されると思います。』 


その話を近くで聞いていた年かさの女の子、10歳くらいでしょうか、

『やだ、シスター・ニノが来てくれないんじゃヤダ、

 シスター・ニノと一緒の所に行く!』


『『・・・『俺も』『僕も』『私も』・・・』』

全員が口々に叫びます。スープ飲んでお腹に力が入るのでしょう、

さっきまで転がっていたとは思えない大きな声を出します。


「ふ~ん」

ララがちょっと考える様なそぶりをしてから、

三人のシスターに聞きます。


「ねえ、年配のシスターが運営している孤児院ない?」

シスター・クスが答えます。


『王都の孤児院は年配のシスターだけど、あそこは無理ね、

 本部の近くだし、シスター見習いの教育場所でも有るから。』


『何年か前だけど、ボテの街のシスターと会う機会があったんだけど、

 その時、60歳に近いシスター、子供も多いし、で自分も年だから、

 若い人が手伝って欲しいとか、引き継ぎたいとか言って居ましたが・・・。』


シスター・ニノが遠慮深げに言います。

「ボテの街かぁ、あそこはダンジョンが近いから、孤児も多いね。

 それに、この街の街道沿いだから、この辺の孤児たちも集めやすいね。」


「よし、王都に子爵様の分院が有るから、協会の本部に掛け合って、

 シスター・ニノが子供達と一緒に移動で来るか動いてみるよ。」

シスター・ニノが驚いた様に


『そんな事が可能なんですか?』

「まぁ、特別無理なことを言っている訳ではないし、後は寄進次第かな。」


「話がまとまるまで、此処に居る訳にはいかないから、ノスティンの街、

 シスター・クスの所に行きましょう。ペンタの街よりボテに近いから、

 良いでしょう。そこの孤児院にも仮住まいを出しますから、問題無いね。」


「あと、気に成るのは、新たな孤児を受け入れる所が無く成るんだよね」

「うーんと、この街が無く成るとして最期まで残る施設って、

 冒険者ギルドかな?」


ララさん孤児が出た時、冒険者ギルドに一時的に預かってもらう事を

考えた様ですが、はたして、旨く行くのでしょうか。


次話:孤児の一時預かり

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