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光と闇と薬師の少女  作者: 羽牟 星
950/965

950話 シスター・クスとペンタの街

950話 シスター・クスとペンタの街


〔テレポート〕

孤児院の上空に着き、院長室に誰もいない事を確認して、

〔テレポート〕


部屋に着くと、二人を部屋から出します。

『此処は?』

シスター・クスが執務室では有る様だけどと、戸惑い気味に問うと、


『もう、付いたのね、此処は私の執務室、ペンタの街の孤児院よ。』

シスター・クスが驚いた様に、窓から外を見ると、子供たちが遊んで居ます。

その向こうには古い教会と孤児院らしき建物が見えました。


『確かに、協会の孤児院の様ですが、ここはペンタの街なのですか?』

『そうです、窓から見える教会と孤児院を立て直す予定です。』

『それでは、この建物は?』


シスター・クスがいぶかしげに部屋の中をサッと見回し、問います。

『此処はララ様が出して下さった仮住まいですよ。』

『外から見て宜しいですか?』


シスター・クスが問いかけると、シスター・ラナが、

『はい、では、外に出てみましょう。』

三人で外に出ると、子供たちが駆け寄ってきます。


『ララ様、お人形遊びしよ~』

『だめだ、ララ様は俺達と騎士ごっこするんだ。』

こどもたちがララの奪い合い、ですね。


「ごめんね、今お客さんが来ているから、また今度ね。」

女の子は『つまんないのー』

男の子は『ちぇ、後からっていつだ?』


「う~んと」

(約束出来ない事は言えないし、今もとんでもなく忙しいし・・・)

困っていると、


『ちぇ、駄目じゃん、じゃあ、ララ様強そうだから、俺達5人と戦って

 一回でも剣が当たったら、これから、夕方まで遊んでくれよな。』

ララも幾ら不得意な剣でも子供5人相手に負ける気はしないので、


「いいよ、」

そう言うと子供用の木剣を6本、出して、

「じゃあ、そっちの空いている所でやろう。」


ララが男の子達に連れて行かれると

シスター・クスがシスター・ラナに話しかけます。


シスター・クスは仮住まいの見た事がない工法で建てられた(プレハブ)

建物を見て、指を額に当て、眉間にしわを寄せて、考えています。

『シスター・ラナ、これを立てたのではなく、出したと言いましたよね。』


『はい、ララ様は大きな異次元バックをお持ちの様です。

 そこからポンと出しました。そんなに悩まないで、ララ様は魔法使い、

 それですべてを納得しましょう。どうせ私達には考えても判りませんから。』


『分りました、最後に、シスター・ラナ、

 本当にララ様を信用して、良いのですね。』


『ええ、私も、信じられなくて、冒険者ギルドのマスターに聞いたのですが、

 最初、ギルマスも色々とララ様について調べ、確認したそうなんです。


 それで、私には言えない事も有るけど、

 ララ様の言う事は絶対信用出来る。安心して良いと言われました。


 それから、今日、不思議な事が有ったわ、お祈りしてる時、

 カイルス様の神像が微笑んだ様な気がしたの。毎日お祈りしているけど、

 そんな事は初めてだったので、とても驚いたわ。』


シスター・クスが少し首を傾げて、

『それって、神託かしら。

 そんな話を以前、修道院の司祭様に御伺いしたような気がするわ。』


シスター・クスの話を聞いたシスター・ラナが、両手先で口を押さえて、

『そうね、私も思い出したわ、では、ララ様っていったい・・・。』

二人でララの方を見ると、5人の子供たちが転がっています。


〔ヒール〕

ララが回復魔法をかけると子供たちが起き上がります。

『畜生、5人でも駄目か、でも、この剣はもらうよ、いいんな』


「上げるよ、また今度遊んであげるからね。」

『お~、約束だかんな!』


男の子たちに手を上げて、シスターたちの所にもどると、

二人が胸に手を組んで、キラキラした目でララを見ています。


次話:二人のシスターとガトの街

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