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光と闇と薬師の少女  作者: 羽牟 星
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941話 ハミル不動産再び

941話 ハミル不動産再び


ララがペンタの街をテコテコ歩いてハミル不動産に向って歩いていると、

4人位のおばちゃん達が洗濯をしながら井戸端会議をして居るのが見えました。


ララはスッと建物の影に入って耳をそばだてます。

これは普段の話では聞けない、貴重な情報が手に入る事が有るのです。


<ねぇねぇ、昨日の結婚式見た?>

<見た見た、凄かったね、雲の隙間から光が差し込んで、

 アセナ様の祝福が降り立ったって言うじゃない。>


<そうそう、私は見えなかったけど、何やら天使が降りたって言う話だよ>

<私も、周りの人に聞いたけど、見える人と見えない人が居たみたい。>

<だけどさぁ、この街にアセナ様の像を祀っている人なんか聞いた事も無いよ。>


年かさのお母さんが、二人の若いお母さんを指さし、

<あんた見えたけど、あんたは見えなかったんだろ。何だろね。>

<そうだね、見える見えないって、信仰心って訳でも無いみたいだね。>


<でもさ、サンサとダリンの結婚式に次いで二回目だよ祝福。>

<そうだよね、普通は一生に一回も立ち会えば良いと言われているのにね。>

<今回の結婚式もそうだけど、あのメイドの魔法使いの眷属?仲間?だって?>


<でさ、でさ、また出たね、唐揚げ!相変わらずとんでもない旨さだね。>

<そうね、あの肉、ドラゴンの肉だとか言うじゃない。本当は何の肉だろ?>

<とにかくきっと貴族様の食べ物だよ、子爵様のメイドだもの、>


<私、前掛けにくるんで少し持って来た。>

<私もぉ。今夜は子供らと、宴会だよぅ、うっしっし。>


<あははは、唐揚げ、きっともうないよ。あれだけいい匂いがするもの、

 子供らや旦那が黙っている訳無いじゃない。>


<しまった、すぐ戻るから、洗濯物そのまんまにして置いて。>

そう言うと、走って行ってしまいました。

<もう無いと思うよ~。>


残ったお母さん達は旦那や子供の愚痴を始めたので、

ララも頃合いと感じてその場を立ち去ります。


改めて、ハミルおじさんの所に向います。

ハミル不動産の看板の下に有るドアをノック、

カチリとドアが開いて、秘書さん(?)が開けてくれます。


「ララで~す。社長いるぅ?」

<はいはい、居ますよ、どうぞお入りください。>

中にが居るとパイプを燻らせながら新聞を読んでいたハミルが新聞を置き、


『おや、ララさんかい。どうしたい。』

「設計図の確定と、前金払いに来たよ。材料は大丈夫?」


『設計がこの前と同じなら、大体は間に合うけど・・・。』

ハミルさん、言葉を濁します。


察したララさん、

「何が足りないの?」


『設計図に有る、教会、レンガと漆喰を使うと有るが、

 教会を建てる程は無いんだ、発注して届くまで半年から一年かかる。』


「分かった、揃えるよ、で、何処に持って行けばいいの?」

ハミルさん、この前の木材の事を思い出したようです。

『ああ、持ってきたら、一旦ここに寄ってくれ』


「じゃあ行って来るね。」


ララさんテレポートでポンと消えます。


次話:漆喰とレンガの材料

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