939話 里で披露宴
939話 里で披露宴
里の屋敷に飛ぶと、すでに披露宴が始まって居ますね。
眷属大集合です。
おやおや、新郎新婦がビビって居ます。
「恐がることは無いよ。ここに居るのは皆家族、だからね。」
「みんなー、サンサとダリンの兄妹が結婚して、挨拶に来たよー。」
みんなグラスを持って高く差し上げます。
『『・・・『ウオー・おめでとー』・・・』』
「知っての通り、サンサとダリンの兄妹みんな
眷属に成ったから宜しくねーー!」
もう一度、
『『・・・『ウオー・おめでとー』・・・』』
ベリアたちは人化しています。
「此処に居るのは人の社会で生活するには支障のある者達だけど、
みんな私の眷属、気は優しくて力持ちばかりだよ、
此処には眷属なら出入りできるけど、門前でチェックが有るから協力してね。」
それを聞いて力が抜けた様です。
『あの、ララ様、サンサやダリンもここに来ているんですか?』
「来るよ。ダリンなんかみんなと力比べ、武闘会にも参加してるよ。
一回戦敗退だけどね。」
パットがあのダリンがコロコロ負ける様な猛者ばっかりと聞いて、
口を開けています。
『ララ様、うちらのなかでは、ダリンは神にも近い存在、
それがコロコロ負けるとは・・・。』
「そうだね、でも、その力は、自分達には絶対向ってはこない、
それが味方、家族で有るなら、こんなに頼もしいことはないよね。」
6人がはっとして、ララを見ます。それからゆっくりと周りを見回すと、
安心した様に、にっこりとしました。
マッケンは酒瓶を持って、オーガ達の中に入って行きます。
そして、みんな、雛段から下りて、眷属達、兄弟達の中に入って行きます。
それを見て、満足そうにララが微笑みました。
それから、厨房に向うと。
「みんな、今日はありがとーー。」
大きな声でお礼を言うと、
『『ウオーイ!!』』
返事が返ってきます。
執事長のクヌギがスッとララの傍に立ち、
『ララ様、ランダル達も嬉しいんですよ。宴会の料理は作っても、
お祝い事に参加する事は有りませんでしたから。』
「そうだね。こういうのは嬉しいよね。」
『ララ様、手がたんねぇ、これ持って行ってくれ。』
ランダルがケバブの塊をゆびさします。
「はいよ、」
ララがマジックポシェットに入れて、宴会会場に戻ります。
ケバブを渡すと、担当が手際よく削いで更に載せます。
「ケバブ出来たよー!」
ララの一声でわらわらと人が集まって来ます。
この後、少し厨房を手伝って、ペンタの街に戻ると、宴もたけなわ、
唐揚げが無くなって居ます。
「良かった、サンダースに続けて作ってもらって居るから、間に合うね。」
そう言って唐揚げや、足りなくなりそうなお酒を追加して、行きます。
と、ダリンが、
『ララ様、あいつら、どこ行ったんだぁ?』
”ゴチン”
ティアを抱いたサンサにげんこつ食らいます。
『あんたね、酒の席とは言え、言葉遣いに気を付けな。』
『痛てえぇなぁ、おまえが居るとは思わなかった』
『そう言う事ではないでしょ、私が居る居ないに関わらず、
ララ様にその口の利き方は無いでしょ、と言っているの。バカちん。』
”ゴチン”
もう一つ拳固食らいます。
痛いとは言っていますが、ダリンには全然効いていない様です。
「新郎新婦は里の屋敷で眷属達と披露宴だよ。」
『お、俺も行こう。』
そう言ってそそくさと3階の転移部屋に行きます。
「次回の修練場行は新婚さん達、花婿も一緒に行かないと、
実力差が大きくなりそうだね。」
そんなんこんなで夜は更けて、お開きと成りました。
ララは、天に向かって
「アセナ様、有難うございます。子供たちは修練場で生まれる事に成ります。
また、お世話に成ると思いますけど、宜しくお願い致します。」
「ん?」
マジックポシェットの中に何か届けられたような感じがします。
中を見て見ると。
「首輪?違うね。腕輪だね。8っつあるから、子犬たちに渡すのね。
判りました。お預かりいたします。」
そう言うと、部屋に帰って休むことにしました。
〔テレポート〕
里の屋敷に飛びます。
次話:ペンタの街の古着屋支店
☆¨*:♦.,☆¨*:♦., 魔道具の紹介 ☆¨*:♦.,☆¨*:♦.,
子犬の腕輪8個:
修練場で生まれる予定の、アセナ神の祝福を受けた子供に
持たせる腕輪をララがアセナ神より預かる。




