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光と闇と薬師の少女  作者: 羽牟 星
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938話 孤児院計画

938話 孤児院計画


孤児院の臨時施設に入ると、子供たちが寄ってきます。

『ララ様、何かお祭り有ったったの?』

「うん、古着屋の仲間が結婚したんだよ。」


『僕たちも行きたかったんだけど、院長先生が駄目って。・・・。』

「そうか、今回はがまんね。でも、代わりに、御馳走持って来たよ。」

そう言うと食堂のテーブルに唐揚げや果実水をどっさり置きます。


その匂いに、孤児院中の人が集まりました。20人位でしょうか。

『ララ様、こ、これは?』

唐揚げの山を見た院長、シスターが驚いてララに問います。


「はい、先ほどお話した、古着屋で行った私の眷属の結婚式の料理です。

 皆さんでお食べ下さい。」


『ララ様、有難うございます。子供たちが結婚式に行きたいと言ったのですが、

 身なりで孤児と分かってしまうと、周りに良い影響を与えないと思い、

 控えさせていたのですが、考え過ぎだったでしょうか?』


「そうですね、いえ、院長先生のご心配も判ります。でも、これからは、

 子供たちが堂々と、この街で育って行く様に、一緒に頑張りましょう。」


ララの言葉を聞くと、院長先生が、はらりと、涙をこぼし、

『有難うございます、その言葉だけでも救われます。』


ララさん、言葉だけじゃないんだけどなぁ、本当にそうするつもり何だけど。

と、思いながら、立て直しの協会と孤児院のイメージ画像を見せます。

「こんな感じで立て直そうと思って居ます。」


それを見た、院長先生驚いた様に。

『こんな立派な教会と、孤児院・・・。でもララ様、御金が・・・。』

「ご心配なく、費用については私たちが負担いたします。」


『あの、ララ様、今は建物よりも、衣食の方が・・・。』

ララが院長先生の言葉をさえぎるように、


「心配いりません。オーフィ、チル、食事が終わったら、みんなの着替えを

 用意してあげて。」

『『承知致しました。』』


『みんなぁ、ララ様の許可が出たよぉ。』

チルの声で、女の子たちの歓声が上がります。

そう言えば、仕事から帰ったのか、大きい子達が居ます。


「オーフィ、チル、これからは衣食にに関しては任せるから、

 不足が無いようにね。」

『『承知致しました』』


『ララ様、こんな事を言っては何ですが、どうして此処まで・・・。』

「ああ、院長先生になら言っておいた方が良さそうですね。」


そう言うと、ララの孤児院計画を話します。

「私は孤児院は宝の山、人材の宝庫だと思って居ます。

 この子達に十分な教育を行う事で私の事業を手伝ってもらおうと考えています。


 まずは、この街から浮浪児が居なくなるように、全員孤児院に収容します。

 次に常駐の教育担当を置き、読書計算を教え、向き不向きを見て、

 専門の教育を行います。当面、此処までをこの孤児院で行います。」


『はぁ。』

院長先生、理解が追い付いていない様です。

「並行して、他の街の孤児院にも同じような対応を取りたいと思っております。」


『ララ様、その様な事を行うには沢山のお金が・・・。』

院長先生、かなりお金に苦労して来たみたいです。

「大丈夫ですよ、少しづつですが、事業は確実に前進しています。」


「一つ、園長先生に御願いしたい事が御座います。

 この孤児院の様に援助する孤児院を増やしたいのですが、


 他の街に院長先生と同じお立場の方で

 お知り合いの方はいらっしゃいませんか?


 私の部下が、院長先生のお手紙を持って、

 お尋ねすれば、お話が早いと思いますが、いかがでしょう。」


『それは嬉しいわ、ノスティンの街とボテの街に修行時代の仲間がいます。

 手紙も高いので、もう何年も手紙も出していませんが、殉教したと言う話は

 聞きませんので、まだ頑張っていると思います。』


それを聞いたララさん、何かを思いついた様です。

「院長先生、明日ノスティンの街とボテの街の孤児院に行ってみましょう。」


『ラ、ララ様、それは無理です。二つの街に行くとなると、

 少なくとも一ヶ月は此処を留守にしなければ成りません、

 私がそんなに長くここを開ける事は出来ません。』


ララさん、仕舞ったという顔をして、つい、自分の感覚で話してしまいました。

一般常識として、馬車で数百キロの移動ですから、無理ですね。

「分りました。」


言い訳しても混乱を招くだけと判断したララは、

行く時に部屋玉に入れればいいかと考えましたね。

院長先生が可哀そうですね。


「オーフィ、チル、後は任せたよ。」

そう言うと、

〔テレポート〕


里の屋敷に飛びます。


次話:里で披露宴

☆¨*:♦.,☆¨*:♦., 登場者の紹介 ☆¨*:♦.,☆¨*:♦.,


王都カイルス教会(457話:シオン)


シスター・ラナ:ペンタの街教会、孤児院院長(孤児の数は20人位)

オーフィとチル:孤児院のお手伝い保育士。アンドロイド(ララの眷属)


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