929話 ランシーの覚醒
929話 ランシーの覚醒
ララがモリエールの家族の所に行き、
「良かったのかい?」
『はい、サンサやダリンの兄妹、それに番犬のモス、ネズミさん達に
色々と伺って居ました。それでパットやクロア達に頼んであったんです。
今度、眷属の儀が有った時は絶対呼んでほしい言って。』
ララさん、本人承知の上なら仕方ないなぁとあきらめたましたね。
末っ子のランシーがしきりと外を見ています。
「どうしたの?」
『さっき、ララ様と繋がってから、外の鳥のお話が判るようになったの。』
『え?』
モリエールがびっくりしています。
「何て言っているの?」
ララが聞いてみると、
『うん、鳥さん達が、凄く大きいけど、綺麗な魔力を感じて、来てみたら、
子爵様の所のメイドが居た、びっくりだって。』
ララが鳥の方を見ると。<チチチチッ>と鳴きながら飛んで行きました。
『うわぁ、こっち見たぁ。だって。』
ランシーがけらけら笑っています。
ララがモリエールに、
「ランシーはティマーの素質があるみたいだね。もう少し大きく成ったら、
そちらの先生に付いて学んでみようか。」
モリエールが、今すぐではない事に安心したのか、ため息一つついて。
『有難うございます、その時にまた、宜しくお願い致します。』
「うん、今は、お店の狼や、ねずみ達とお話しているといいよ。」
ララがランシーの頭を撫でながら言うと、
『はーい。』元気なご返事が返ってきました。
次話:ペンタの街で合同結婚式準備




