928話 サンサとダリンの家族が皆、眷属に
928話 サンサとダリンの家族が皆、眷属に
「そうかぁ、うん、眷属に成れば式の時に祝福も貰えるから、
良ければ眷属にしても良いけど、本人達に話を聞いてみないとね。」
『あっ、それ問題無いです。
兄弟みんな、どうしたらララ様の眷属に成れるかって、
私が帰るとその話なんです。』
「あはははは、それは嬉しいこって。」
「でも子供たちの事は、お父さんとお母さんに相談しなくちゃね。」
『それも問題無いです。
何時もララ様に御願いしろって言われていますから。』
「あら~~~。嬉しい様な、困った様な。」
『ララ様、やはり全員は無理ですか?・・・。』
「嫌、そうじゃなくて、う~ん、皆集めて、
一度に遣ってしまうのが楽なんだけど・・・。」
『何か問題が?』
「いや、眷属に成ると、私の意向を尊重しようとする意志が半端なくて、
今回みたいに、募集と成ると、自由意思を阻害するんじゃないと、
心配になるんだよね。」
『ララ様、それは杞憂です。ララ様の眷属に成ると言う事は、
ララ様と一体になると言う事、これは至高の喜びです。
確かに、ララ様に尽くしたいという気持ちは有りますが、
それはわが身の喜びでも有ります。ララ様が思う様な、
不幸に成る事は絶対有りません。』
「分かった、じゃあ、一時間後に、此処、二階の広間で眷属の儀式を遣るから、
希望する者達を集めて。」
『承知致しました。ダリン聞いて居るね。手分けしてみんな集めて。』
(『おう!』)
ララが二階の改装も遣って置こうかと思い、ハミルおじさんの所で相談をして、
時間を潰し、戻ってみると、二階に沢山集まって居ます。
随分沢山居るなと、見回すと、
オクタの街の古着屋に居るはずのモリエールの家族や
見た事がない者達まで居ます。
ララが眉間にしわを寄せて、サンサを見ると。
サンサが大きな体を小さくして。
『ララ様、申し訳ありません、兄弟たちの親しい友人で、
私やダリンの知り合いでも有ります。
兄弟達がララ様の恩恵をさずかる時は必ず呼んで欲しい
と言われていたので無下にも出来ず、取りあえず、
ララ様に目通りだけでもと連れて来ました。』
「そう言えば、宴会なんかで見た事あるね。」
ララが少し考えて。脅かしてみようかと悪い顔をします。
それを見たサンサが、額に手を当てて、下を向いてしまいます。
「さて、此処に集まった者達は私の眷属に成る事を
希望していると思っていいのかな?」
そう言って見回すと、期待のこもった目で見つめられます。
「どこまで聞いているのか知らないけれど、私は人では無いよ、
悪魔や魔族ではないけれど、魔に通じている者だよ。
私の眷属に成ると言う事は
人の枠からはみ出る事に成るけど良いのかい?」
此処でふわりと魔力を少し放出します。
「今ここで思いとどまるなら、人で有り続ける事が出来ますよ。」
「今から5分間私は背を向けています。人のままでいたいならば、
この場から立ち去ってください。
今ここに居た記憶だけを消しておきます。」
そう言うとみんなに背を向けます。
5分経ちましたが、立ち去る気配がしません。
振り返ると、全員さっきと同じ様に期待に満ちた目で見ています。
小さな子供たちでさえ、僅かとは言え魔力に当てられたにも関わらず、
キラキラとした可愛いお目目で見ています。
そんな目で見られると、いたずらしたのが恥ずかしく成ります。
「それでは眷属にする為の儀式を行います。」
**********眷属の儀式**************
「我が名はルビ・ヴラド、友愛の証として汝らを使い魔とし、
わが権能の一部を与える。生涯、お前達と共に生き、
お前達にとって不名誉な命令はしない。友として一緒に歩んで欲しい。」
全員に魔力を少し与える
サンサが言った誓いの言葉に全員が唱和します。
『我々は、永遠にご主人様の親愛の情を裏切らない事を誓います。』
全員眷属、使い魔にしました。
サンサやダリンの兄妹の友達、人族も居れば獣人、亜人も居ますね。
「貴方達のリーダーはサンサとダリンに成ります。
何か相談事が有ればまずは二人に連絡してください。
それから、自分が人外で有る事は出来るだけ秘匿してください。
人は自分と異なる者を排除しようとします。
貴方の行動が眷属全員に影響する事を忘れないでください。」
次話:ランシーの覚醒
☆¨*:♦.,☆¨*:♦., *眷属の儀式* ☆¨*:♦.,☆¨*:♦., 後書き
「我が名はルビ・ヴラド、友愛の証として汝らを使い魔とし、
わが権能の一部を与える。生涯、お前達と共に生き、
お前達にとって不名誉な命令はしない。友として一緒に歩んで欲しい。」
全員に魔力を少し与える
サンサが言った誓いの言葉に全員が唱和します。
『我々は、永遠にご主人様の親愛の情を裏切らない事を誓います。』




