911話 ちゅー子DAの出会い
ちゅー子DAの出会い
所変わって、少し時間が戻します。
ちゅー太Dがちゅー子DAを置いて、
Cパパの所に行った時の宴会場。
知り合いも居ない宴会場では居た堪れません。
知り合いの居ない結婚披露宴と言ったところでしょうか。
と言って、ちゅー太Dが帰って来るまで、
何処かに隠れている訳にも行きません。
チラリと周りを見回すと、隣のテーブルの端、
花瓶の陰が目立たなくて良さそうです。
丁度食べかけのフライドドラゴンが有ったので、銜えて
〔テレポート〕
此処でこれを食べながら待ちましょう。
暫くちまちま食べていると、不意に声を掛けられます。
『こんにちは、見かけないお嬢さんだけど、
何方からいらっしゃったのかな?』
少し驚いて顔を上げると、ちょっとカッコいい、
ナイスガイ的な美男鼠が目に入ります。
(いやだ、お嬢さんなんて言われたの初めて、)
『失礼、私はちゅー太Bと申します。
お名前を伺っても宜しいでしょうか?』
『は、はい。』
(いやだ、恥ずかし~ぃ。声が上ずってる。)
『あぁ、申し訳ない急に声をかけたので、驚かしてしまったかな?』
『いえ、あの。申し訳ありません。
私は魔国から来ました、ちゅー子DAと申します。』
『ほぅ。あそこは、簡単には出入り出来ないと聞いています。
少数精鋭で頑張っているとも聞いています。』
『此方は如何ですか?ここに居るのは皆ララ様の眷属、魂の兄妹たちです。』
『はい、凄いですね。でも私たちが少数精鋭だなんて、おこがましいです。
必死にやっても追いつかない事が多くて、今回も何とか人員増加をと
考えて此方に来たのですが、ララ様の御様子を見ると、
お忙しそうで、とても言い出せません。』
『おや、それでこんな所で落ち込んでいたのかな?
良いでしょう、私が魔国に行きましょう。』
『そんな、此方でのお仕事も有りますでしょうに、嬉しいですけど、
そんな事は頼めません。』
『大丈夫、私は今、色んなん所の補充要員ですから、穴埋めは簡単です。』
ちゅー子DAが両手を前に組み、
ウルウルに成ったお目目でちゅー太Bを見上げ、
『有難うございます、有難うございます・・・。』
あれま、ちゅー子DA忘れちゃったのでしょうか。
そこにちゅー太Dが帰って来て・・・・・。
次話:ちゅー太B魔国へ




