909話 チュー子Cパパの憂鬱
チュー子Cパパの憂鬱
ちゅー子Cパパさん、先の戦闘シーンとアマンから貰った情報を
見比べながら、考え込んでいます。
『確かに、ゲネメとアザゼル公爵との諍いが有って、
ゲネメがやっつけ仕事で、侵攻、戦闘を開始したと言う事から、
今回の侵攻が殆ど作戦も無い、お粗末な物だったのは理解できる。
しかし、引っかかる、何か他の思惑が入って居る様な気がする。
特に最後の黒いスライムの様な物体、意思を持って居るとしか
考えられない様な動き。う~~ん。』
頭を悩ましている所に、ポンっとチュー太Dが現れます。
『おっ。お前か、如何したこんなところに、みんななら宴会場だぞ。』
『いや、義兄さんに折り入って頼みが有るんだ。』
『そうか、差し詰め、魔国の戦力増強と言ったところだろうけど?』
『いや、お見通しか。』
『それなら、俺じゃなくて、ララ様の所だろう?』
『いや、義兄さんじゃなけりゃ出来ない事をたのみに来たんだ。』
『???』
『実は、魔国の優秀な眷属を増やす為、義兄さんの子種が欲しい。』
『へっ???』
『俺の嫁の姉に兄さんの子種を貰って、子が出来れば、俺の子供と
番いになって、更に兵隊を増やす事が出来る。
無理を押して、お願いしたい。』
そう言うとチュー太Dが深々と頭を下げます。
Cパパがポカンと口を開けています。
『義兄さん、頼む!』
はっと我に変えったCパパ、
『お前それ、相手の、その姉さんは承知しているのか?』
『ああ、そもそもその姉さんから言い出した事なんだ。』
Cパパが頭を抱えて、
『お前達、何と言うぶっ飛んだ事考えるかな。
それ、ララ様は知って入るのか?まさか、家の嫁に話してないよな。』
『ララ様に言えば反対されると思って、言っていない。
こう言う事はC姉さんの了解が無いとまずいと思って、許可を貰いに行った。』
Cパパが、マウ元帥が膝から崩れ落ちます。
Cパパがマウ元帥から出て来て、
『馬鹿者がぁ!お前、夫婦の契を何だと思って居る、ララ様がどういう気持ちで
祝福を下さると思って居るんだ!どうせお前の事だ、家の嫁にララ様の為に成る
事だから、目をつむってくれとでも言ったんだろ、本当に救いようがないな。』
Cパパの余りの剣幕に恐れをなしたか、チュー太Dがしどろもどろで、
『いや、Cねーさんも、聞かなかった事にする、関知しないと言ったので、
了解したと思って居るんだが・・・。』
『あ~あ、最悪。可哀そうに。俺はすぐに家に帰らなきゃならん。
その話、絶対実現しない。然し、魔国の増員の件はララ様と相談してくる。』
そう言うと、Cパパはテレポートで消えました。
残されたチュー太Dは
『参ったなぁ。これはララ様に報告が行くな。グレーゾーンだけど、
何とか許されるかと思ったが、やっぱ、まずかったか。仕方ない、帰るか。』
チュー太Dは宴会場に戻り、義姉のチュー子DAと一緒に魔国戻ります。
次話:ララの戦力増加作戦




