900話 休憩
休憩
ご主人様はお昼の時のテーブルに向います。
奥さまは・・・。居ません。お話がはずんでいる様です。
ルビちゃんはベリアンと一緒に狼の所に行きましたね。
私は、仕方が無いので、ご主人様の所に行きます。
ご主人様一人にする訳にも行きませんので、お話を聞きに行きます。
『ララ、ウオルト達だが、合体?その後8人に分身?
どういう事なんだ?』
「はい、あれには私も驚きましたが、考えますと、至極合理的に思えます。」
『フム、どういう事かな?』
「そうですね、まずは分離から説明いたしますと、自身の能力を割って、
作り出す者、つまり、自分が二人に、三人に成れますが、魔力や力も
1/2、1/3になってしまいます。
意識の共有や序列も出来ますが、私でも3分割が限度です。
また、攻撃を受け、消滅した場合は、
残された方はそれなりの苦痛を受けます。」
「次に分身ですが、能力や力、自主性等、を制限した個体を作り出せます。
この分身は、失っても、ダメージは少ないので、情報収集やデコイとして
使うのが一般的です。作れる数は個人の能力よって変わりませす。」
「次に合体ですが、ウオルトとオハマの様に、異なる存在が合わさり、
一つの個体として、活動する事です。
この場合自我はどちらかが受け持つのではなく、第三の自我が目覚める様です。
そして、魔力を含め能力全てが2倍以上に成ります。
お互いに知られたくない記憶は共有しない事は確認しています。
難点は合体した分、二人が一人になるんですから、
数が減る事に成るんですけど、今回、見事に克服しましたね。」
「合体した状態、能力が上がった状態で分割を行うと8分割まで行けるんですね、
ちょっと、指揮系統について聞いてみたいですね。」
『ふ~む、今一良く分からんな、本人達に聞いてみるか。』
「そうですね、あの二人は今日はもうう試合はないですから、
呼んでみましょう。」
二人が呼ばれて遣って来て、ヴラド子爵(ご主人様)のまえで跪きます。
『子爵様、決勝まで残る事が出来ました。
明日は必ずや優勝を捧げる事をお約束致します。』
ご主人様はニコニコと笑みを漏らしながら
『よいよい、これだけの者達が武を競い合い、決勝に残るのは
並大抵の事ではあるまい。勝敗より自分の力を出し切る事に力を注ぎなさい。』
『はっ!元より全力にて挑みます。』
ウォルトが元気に答えますが、ご主人様は
『よいよい、それより、話を聞きたい。
そんなところに居ないで、こっちに座りなさい。』
『それは出来ません。私たちは騎士、ご主人様を守る者です。
それが、同じテーブル付いては、守護の剣を抜く事も出来ません。』
『あははは。皇帝陛下でも有るまいし、ましてやここはララの里、
そのような不埒物が居るとは思えんが、如何かな?』
「ご主人様、あまり二人をいじめて下さいますな。
二人とも、かまわないよ、此処に居る時は、
普段言えない話も出来るからね。」
ウォルトが少し困ったように
『それはそれで、困るのですが・・・。』
そう言って、あきらめた様にオマハにも即して、椅子に座ります。
次話:オフィシャルガイド901
☆¨*:♦.,☆¨*:♦., 登場者の紹介 ☆¨*:♦.,☆¨*:♦.,
ヴラド子爵=ご主人様=お父様
410話初出のオハマの名前がオハマとオマハで混在、オハマに統一します。




