897話 お昼です:領主さま御一行。ご主人様
お昼です:領主さま御一行。ご主人様
『ウォルト、君はララの眷属なのか?』
「はい、ララ様の眷属、冒険者です。」
『そうか、どうだ、私の所で騎士団を作ってくれないかな?』
『子爵様、それはどういう事で・・・?』
『そうだ、思った通りだよ。私は最近子爵に成ったばかりなので、
騎士団を持って居ない。男爵の時は問題無かったが、
子爵で騎士団、護衛や戦闘兵力を持って居ないのは格好がつかない。』
『そこでだ、君の先ほどの細剣術は目を見張るものが有った。
どうだね、君を核、団長として、騎士団を作りたいんだが、駄目かね。
私の権力で、騎士伯、貴族に出来るのだが考えて欲しい。
勿論、すぐにとは言わん、ララとも相談の上、決めて欲しい。』
(『ララ様、これは想定外です。直ぐにご返事した方が良いのでしょうか?』)
ご主人の申し出に、ララさんもビックリですが、
(「なる程、良いですね。護衛騎士と魔獣戦隊、
騎士が統率している様に見せれば、狼やオーガも
大っぴらに外に出す事が出来ます。OK、ご主人様に剣をささげて。」)
(『しかし、私はララ様の眷属、ララ様に剣を捧げた身です。
ララ様以外の方とは・・・。』)
(「相変わらず固いね、方便、私の眷属として、
私のご主人様をお守りする為、子爵様の騎士を任じます。
チームウォルトを丸ごと騎士団にしてよ。」)
(『承知致しました。』)
ウォルトが子爵に条件を出します。
『子爵様、一つだけ、御願いが有ります。』
「何かな?私に出来る事かな?」
『はい、今私は仲間と一緒に冒険者のパーティを組んでいます。
このチーム全員を騎士団に、部隊長として迎えたいのですが
宜しいでしょうか。』
『フム、もしかして、全員ララの眷属かな?』
『はい、そうです。』
『分かった、それなら問題無い。全員騎士団に入れよう、
但し、騎士伯は君だけだよ。』
それを聞くと、ウォルトがヴラド子爵の前に跪き、両手で剣を持って捧げます。
『良い、その剣はララに捧げる物、今後とも、ララを守る為、頼むぞ。』
子爵様が、ウオルトの肩に手を置き、彼だけに聞こえる様に言いました。
それを聞いたウオルトが、剣を捧げたまま、子爵様を唖然とした表情で見ます。
子爵様が、全て分って居ると言う様に頷くと、ウオルトが深く頭を下げました。
『それでは着任はこのお祭りが終わった後で良いな、他の者は後で良いが、
君とオハマは屋敷の方へ来てくれ。』
『承知致しました。』
ウオルトが立ち上がり、直立姿勢で、返答します。
「チームウオルトが無くなると、クランがチームサンチェスだけに成るから、
新しいチームを作らなきゃならないか、ん~んと、そうだ、ダリンとサンサの
兄妹沢山いたね、そこからピックアップしよう。
後はオーガ達や狼、鴉が人化してチームに入れば面白いね。」
ララさん、独り言が駄々洩れ。
この話は一瞬で眷属達に広がり、
暫くの間ボスやカポネ、リーダーたちがてんてこ舞いしたとか
次話:武闘会午後の部開始--レミとレトア&ブコイ
☆¨*:♦.,☆¨*:♦., 登場者の紹介 ☆¨*:♦.,☆¨*:♦.,
チームウォルト⇒ヴラド子爵の騎士団と成る。
ウォルト:リーダー
オマハ・ビーチ・ポール、
カン(治療魔法師)
ケーリ:アンドロイド、チームウォルトの盾役。
装備は革鎧と、ミスリルの盾。幅広大剣。




