896話 お昼です:領主さま御一行。ルビ。
お昼です:領主さま御一行。ルビ。
さて、ルビちゃんはと言うと、ベリアンを膝に載せ、パトラに何やら注文して、
食事を持ってこさせています。
唐揚げをホークに刺して
『これおいし~い。』
と言って居ますが、その半分程を、膝の上に居るベリアンに上げています。
本人はこっそり上げている積りで、誰にも見つかっていないと思って居ますが、
離れた所で、パニエルが渋い顔をしています。
ボスに何か言って居る様ですが、ボスは取り合って居ない様です。
お腹が膨れて来たのか、ルビちゃんがララの方を向き、
『ララぁ、レミすごいね、縫い包みも沢山増えたけど、
レミも沢山いたよね。あれはララが、増やしたの?』
「ああ、あれは、私も気が付かなかったのですが、
もともとレミは5人の蛍玉妖精だったのです。
それが、訓練で妖精になれたので、5人に分かれたんです。
縫い包みを作ったり、動かしたりする能力も出たみたいです。」
『ねえねえ、ララ、レミたちの頭に白い可愛い、
鼠みたいのが乗っていたけど、あれも縫い包みなの?』
「違います、あれはレミがあまりに常識が無いので、修練場で神の使徒様が、
レミの専任教師として、派遣して下さったハムスターです。」
『ハムスターって、あの神話に出て来る尻尾の無い丸顔のネズミの事?』
「大体会って居ますけど、ちょっと違います。」
「リスの事を、しっぽのふさふさしたネズミとは言いませんよね。
ですから、姿が似ていると言っても、親戚程近くは有りません。」
『ふ~ん』
(これ絶対分かって居ませんよね。)
「私にも、その、専任教師って言うの欲しいんだけど。駄目?」
(うぅ、あざといですね。)
ララさん引いてます。
「可愛いから欲しいじゃダメですね。あの子達見た目は可愛いですけど
厳しいですよ。言う事聞かなければ、雷魔法でビリビリされますよ。」
『やっぱり、要らない。ベリアンが居るからいいも~ん。』
ララさんため息ついています。ルビちゃんのお相手は中々に骨が折れる様ですね。
ララさん本人のはずなんですけど・・・。
おや、ご主人様がウォルトを捕まえて、何か言いています。
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