889話 リキとケン対クロウ丸
リキとケン対クロウ丸
『見たかぁ!レミのパフォーマンス!!
次の奴らは、これに勝てるのか!!
リキとケン、クロウ丸出て来ぉい!!』
『血狼族若きエース、ケンとリキ。
対するは大空の黒き番人、鴉鬼族クロウ丸』
ルビちゃんがララの方に向いて、心配そうに聞いて来ます。
『ララ、2対1だよ。狼は弱く無いよ。カラスは大きいけどそんなに強いの?』
ルビちゃんはベリアンとよく遊んで居たので、狼達の強さを知って居ます。
「そうだね、だけど、今回はちょっと狼達は分が悪い、不利かもしれないね。」
ルビちゃんが首を傾げます。
「まぁ、見てましょう。」
ルビちゃんがコクンとうなづくと、開始のゴングが鳴りました。
同時にクロウ丸が右の羽を広げると、ザァと羽が抜け落ちたかのように
小さなカラス達が生まれます。
小さな鴉たちが二つのグループに分かれると、ケンとリキに襲い掛かりました。
ケンが分身で二人に成ると、子烏たちに対応します。
その間にリキがクロウ丸に向い剣を一閃。
剣に切られた様に見えたクロウ丸がザウと砂が流れ落ちる様に崩れ、
沢山の子烏に分かれるや、リキに向います。
子烏たちがライトアローとファイヤーアローをランダムに打ち出しますが、
リキは左手を前に出すと、〔バリアー〕
一瞬で出したバリアーを広げて、攻撃をはじきました。
攻撃が通じないと見た子烏たちが、三羽毎に合体して大きく成ると、
リキの周りを高速で回り出して、ライトアローとファイヤーアローの
ランダム打ち。
リキも黙っては居ません。三羽ごとの合体を見るや、二体に分離。
リキの周りをカラスが回り出すと、分離した二体が背中合わせに成り、
鴉とは反対方向に回転。
同時にライトアローとファイヤーアローの打合いに成ります。
鴉の攻撃はダメージはリキ程では有りませんが確実に体力を削ります。
リキは、手数は少ないが確実にカラスを仕留めて行きます。
リキが我慢比べは不利と判断し、上空に〔テレポート〕。
申し合わせたようにケンも上空に〔テレポート〕。
合体します。
狼、二人が合体したのを見て、観衆がどよめきます。
上空で、合体狼が力を溜めて、広範囲攻撃〔サンダーボルト〕
カラス達に雷の嵐が降り注ぎます。
観客が、鴉が遣られたと思った瞬間、黒い塊が上空に出現。
狼覆い被さりました。と、リングの外に黒い影が出来、
そこから合体狼が、吐き出され、転がります。
そこでルチアが
『ケンとリキ場外!クロウ丸の勝利!!』
合体狼がケンとリキに分離して、唖然とルチアを見ます。
観衆は大歓声。クロウ丸、ケンとリキを称えます。
ララも立ち上がって、双方に拍手を送りました。
「続けて行くよーー。
第二試合ウォルト、オマハ対ブルラア、グリラア
狼と鴉より熱くいけーー!!」
次話:ウォルト、オマハ対ブルラア、グリラア




