876話 マスティマ公爵
マスティマ公爵
ゲネメが研究所を出て、アザゼル公爵の所には戻らず、
魔国の拠点の一つに行き今後の事を考えて居ましたが。
【これ以上アザゼルの所に居ても研究も攻略も進まんな。
やはり変えるか、マスティマ公爵の方が話を進めやすそうじゃな。】
独り言を言うと、寝室に向います。
翌朝、マスティマ公爵に使い魔、蝙蝠を行かせます。
面談の可否を問う為でしょうね。
間もなく使い魔が戻り、マスティマ公爵の口調で話しだしました。
此処の使い魔は手紙や魔石映像を使わず、使い魔を録音機代わりにします。
【ゲネメよ、やっとその気に成ってくれたか、嬉しいぞ、
早速だが、今夜、此方から使いを出す。来てくれ。】
使い魔が”ポン”と小さな煙を出して消えます。
【随分と急だな、まぁその方がありがたいがな、
アザゼル公爵がとやかく言ってくる前に、此処も片付けるとしようかの。】
【さて、その前に、オークの魔石を確保せにゃならんが、
どうしたもんかな、やはり、フェルゼン商会しか手持ちの駒は無いか、
アクセルを呼び出すとするか。】
ゲネメが、また、使い魔を取り出し、アクセルの所に行かせます。
暫くすると、蝙蝠が帰って来て、
【ゲネメ様、オークの魔石、1000個は無理ですが、100個なら一週間以内に
都合付けます。残りは、時間は掛かりますが、何とかい致しますので、
それで勘弁してください。お届けはアザゼル公爵様で宜しいですか?】
(【今、アザゼル公爵の所に行くのはまずいな、もうアザゼル公爵の所には
居ないからな、追って連絡する。とでも伝えて置く事にするか。】)
再度アクセルの所に蝙蝠を飛ばして、伝言を伝えさせます。
アザゼル公爵の所の私室を片付けたり、
そうこうしている内に、馬車がやって来ます。
【フム、少し早いな、まぁよいか。】
そう言うとマスティマ公爵の紋章が入った豪華な馬車に乗り込みました。
街中を進み、貴族街に入り、しばらく進むと、
王城の左右に大きな屋敷が見えて来ます。右が最大の公爵ベリアル、
右がマスティマ公爵、これにベルゼブブとアザゼルが加わり4大公爵と成る。
馬車が大きな門を通り、大きな庭に横を通って、正面玄関に馬車が横付けされる。
この事から、マスティマ公爵がゲネメの事を随分と大切に、
重要視している事が伺える。
馬車のドアが開けられると、マスティマ公爵自らがゲネメを迎えに出ている。
ゲネメが馬車から下りると、
【よくぞ来てくれた、食事でもしながらゆっくりと、話を聞かせてくれ。】
そう言うと、ゲネメの背中を押す様に、屋敷に案内をしました。
次話:待遇
☆¨*:♦.,☆¨*:♦., 登場者の紹介 ☆¨*:♦.,☆¨*:♦.,
魔族5大公爵
マスティマ
ベルゼブブ
マモン
アザゼル
ムルムル




