860話 竜宮にて-------
竜宮にて------
ララがオト様に報告しなければと竜宮に飛ぶと、
ララの側近たちが集まって何たら萎れています。
「あんた達、景気の悪い顔して、如何したの?」
ポウが
『みんな戦争だと言って、勇んで散って行ったのに、私たちはお役目無し、
頑張って力も技も磨いたのに、がっかりです。』
「あらま、貴方達は私の側近、戦況により、
補充が可能な所にすぐに飛んで行く遊軍の扱いだよ。
戦闘が始まったら、門前のお屋敷に有る作戦本部に詰めているんだよ。」
その話聞くと、みんなの顔がぱっと明るく成ります。
『よし、私が一発打ち込めば、全部おわちゃうね。』
元気に成ったマニが、任せろ見たいに威勢よく立ち上がりますが、
「マニ、待って、みんなに言っておかなければ成らないけど、
今回の戦闘では、キャン砲は無し。鴉以外、飛行も駄目。
テレポートも許可した時だけ。だからね。」
マニがびっくりした様に『何で?』
ララが先ほど作戦会議でも言った、こちらの戦力を隠匿する事を説明します。
『う~~ん、作戦ならしようがないか。』
不承不承、納得はしないが従うと言う雰囲気で着席しました。
「本番はまだ先だから、今回は相手の出方、対多数の戦略を見る事も大切、
作戦本部には鴉たちから送られるモニターも有るから、注意して見ていて。
必要であれば命令が来るから、その時、状況が分からないと困るからね。」
そんな事を話していると景気の良い鼓笛隊の楽曲が聞こえてきます。
レミが意気揚々と鼓笛隊を引き連れて、転移門から出て来ます。
『レミうるさい!』
テンテケテンテン、トントントン・・・・
鼓笛隊が尻つぼみに成ってしまいました。
レミがバトンを持ったまま口を開けて止まって居ます。
(口が無いのに開いた様にみえるのは何故でしょう)
何で怒られたか分かって居ない様子です。
「レミ、オクタの街でみんなに可愛がらて気分が良いのは判るけど、切替て、
今は魔国の侵攻を防ぐこと、その作戦を届懲りなく遂行する事が大切、
今はその為にはどう知れば良いかを考える時。
レミ此処でみんなと待機、縫い包み部隊はレミの部屋で待機ね。
勝手な行動は、今回は縫い包みが戦場に乱入なんて絶対しないで。」
ララさん、レミが勝手な行動をしないか、かなり心配の様子です。
次話:ベリアの子供達




