ルルのご挨拶
ルルのご挨拶-----------
まずは、ご主人様にご挨拶。
執務室のドアをノックをして、執事が出たので、使い魔を連れてきたので、
時間の有る時にお会いした旨伝えてもらおうとしたら、
直ぐ通された。ルルは私の足元でエジプト座りをしています。
念話で私の言う通りにして、と連絡し、
「礼よ」と言って一緒に一礼。
「ご主人様、此方が私の使い魔のルルでございます。」
ルルに「一声にゃあと鳴いて、礼をして。」と念話を送ると
『にゃあ』と鳴いて、ぴょこり、と頭を下げました。
おとうさんは驚いて私とルルを交互に見ています。
『この猫、ルルか、人語を理解するのか?』
「いえ、私と繋がっておりますので、私の思念を呼んでいるだけです。
多少、感情は判る様です。」
『この猫が、ルビを見ている時、異常が有ったらどうするのだ?』
「その時は、私に念話で連絡をよこし、私がテレポートで即時に対応致します。」
『念話とは、どれ位届くのだ?、テレポートとは何だ?』
「念話は距離にほとんど、関係ありません。私が王都に居ても、
ルルが箱に入れられても届きます。」
「テレポートは魔法の一種で一度行ったところの場所で有れば、
制限は有りますが、一瞬にして移動できます。」
「ご覧に入れます。」〔テレポート〕
部屋の隅、二か所に移動して元の場所に戻って見せます。
ご主人様は、また、目を丸くしています。
『わかった、お前達がいれば、ルビの護衛は完璧と言う事だな。
二人には、この屋敷を自由に移動する事を認める。』
今夜の食事の時に皆に知らせる。と言われたので、
それまではルビ様の部屋で大人しくしています、と答えておきました。
さて、ルビちゃんの所に行きますか。
ノックをして、ルビちゃんの部屋に入ります。おっ、ジジがグテ猫しています。
「ルビ様、私の眷属を紹介いたします。」
ルビちゃんは目を丸くして、ルルを見ています。
グテ猫ジジぃがルルを見てびっくりして飛び起きます。
「ルビ様、ここ子はルル、これからは、私が居ない時は、寂しくない様に、
ルルがルビ様のお傍に居ります。宜しくお願いしますね。」
ルルが私から、トン、とおり、エジプト座りでにゃぁと鳴いてご挨拶です。
ルビの傍にゆっくり歩いてゆき、ジジぃの横っ面に猫パンチ。
『邪魔よ、おどき!』てな感じでしょうか。
ジジはタジタジ、私の方を見ます。念話で。
「私が判らない?私の名前はララ、宜しくね。ルルにはチョッカイ出さない様に。
前よりず~と強く成ってるからね、痛い目見るわよ。」
『ルビじゃねえか、何でルルがここに居るんだ!???』
ルルはルビちゃんに甘えて(媚びを売って)ます。
ルビちゃんはメロメロです。幼女一人凋落致しました。
「あんた、ルルがいる時には、静かに出て行かないと、
痛い目見るわ、ルルあんた嫌いだから。」
『ちげぇ~~、俺の質問に答えろ!。何でルルがここに居るんだぁ!!。』
「そりゃ、決まってるじゃない。
あんたが無能だから、ルルに頼んで来てもらったんだよ。」
『俺の、何処が無能だってんだ、えぇ~~!』
「ルビちゃんの護衛もしないで、
雌猫に媚び売ってるやつのどこが有能だって!?」
「猫が鍛えるのは、間違ってるって、言ったよね。」
『うるせぇ~!』
と言って、ルルに向ったので、
「ルルは鍛えたよ。ルル、この馬鹿のしっぽの先、燃やしてやんな。」
『あいよ、〔ライトアロー〕ふぅ!』
光の矢が飛んで、ジジのしっぽの先の毛がちょっと焦げました。
『ウギャ~!!』ジジはどっかに飛んで行きました。
『ルルちゃん、今の何!何!、ララ。ルル何か出したよね。』
「ルビ様、これは内緒にしてください。
ルビ様を守る為、ルルが覚えたものでございます。」
「ルビ様に危険が迫っている時しか出しません。今回はジジが焼きもちを焼いて、
ルルにチョッカイを出そうとしたので、懲らしめるために、行った事です。」
『ルルすご~い』
「ちょっとジジの所に行ってきます。」
庭に出て、ジジを呼びます。
『ジジ、出ておいで。』
出てきませんねぇ。すねているのか、おびえているのか。探してみますか。
どうせ何時もの屋根裏でしょう。〔テレポート〕
私が突然現れたので、飛び上がって、頭をぶつけてます。首を振って、
改めて威嚇ですか、馬鹿ですね。
「お前何してんの。お前にはルビ様を守ると言う大事な仕事が有る。
それが判らないと、君の将来は野良猫だよ。」
『うるせぇ~~。お前だ、全部お前が来てからおかしくなったんだ。
お前が原因だろうがぁ~~~!!!』
「本当に馬鹿だね、私はルビ様に危険が迫って居るから来たんだ。
お前に何度も忠告したよね。」
「お前は聞かなかった。使い魔で有るお前がルビ様を守らなければ、
ルビ様の命が危ないんだ。私は仕方なく、
ルルに頼んで来てもらったのさ。」
「お前にやり直す気が有るなら、チャンスを上げましょう。
ルルが居ない時、ルビ様をお守りしなさい。
ルルが帰ってきたら静かに退出する事。」
「屋敷の敷地内の警備もお前の仕事、不審な物、異常が無いか見て回りな、
何か有れば、私に報告しなさい。」
「いつルルが居なく成るか判らないのだから、
常にルビ様を見張って居なければ成らない。大変な仕事だ。」
「これが出来れば、ルルもお前を認めるだろう、
私がいる時は居ても居なくてもいい、頑張って居たら、
たまにはマッサージしてあげようかな。」
「お前の仕事に期待している。」
『・・・・・・・・・・』
何も言わずにあっちを向いている。でも、分かった様ですね。
「ルル、聞いていたね、ジジも改心するといいけどねぇ」
『会心出来たら、大したものだねぇ。認めてあげる。』
「期待している。」
次話:使い魔候補