856話 オクタの街警備隊のパレード--------
オクタの街警備隊のパレード-------
一方ララさん、古着屋の前に現れます。
ララに気が付いたエルザがシッポ千切れんばかりに振って飛び付来ます。
『ララ様~~~。』
その声を聴いた店に居た全員が飛んで来ます。
皆に抱き着かれ、ララが団子に成って居ます。
「まって、まって。皆落ち着いて。」
はっと我に返って離れる従業員。
「御免ね。ほったらかしで。」
モリエールが
『忘れられたかと思って、ちょっとテンション下がってきた所でしたから
とっても嬉しいです。』
「忘れたわけでは無いけど、ちょっと忙しくてね。
今日は、お祭りだよ。」
『ハイ、警備隊のパレードとか言われていましたけど?』
「うん、屋台も出ているから、ギルドの前に行ってみて。
レミのマーチングバンドが出るから、見てあげて。」
モリエールの三女ランシーが目をキラキラさせて、興奮した様に、
『あの、レミさんて、噂の魔道人形ですか?』
「?ランシー、レミの事知って入るの?」
『はい、ちゅー子Bが言って居ました、とっても楽しい、縫い包みだって。
絶対見たいです。』
今にも飛び出しそうです。
「それじゃあ、エルザ、モスとマッシュの手が空いている様なら、
警備も兼ねて、呼んであげて。屋台で使ったお金は経費で落としていいよ。」
『有難うございます。』
(『モス、マッシュ来て、お祭りだよ、レミのパレードも出るよ』)
(『『行く~!!』』)
(『ララ様~他の子達も行きたいって言って居ま~す。』)
マッシュがララに御願いですね。
(「みんな一緒においで。」)
(『『・・・『WA~~~~!!』・・・』』)
大歓声で次々に飛んで来ます。
「モリエール、後は御願いね。私はギルドに行くから」
ララが言い残して、消えます〔テレポート〕
後にはモリエールのため息だけが残ります。
『はぁ~。子守が大変そう。』
ララはオクタの街のギルドの前にテレポートで現れます。
出店もそろって、お肉の焼ける匂いがたまりません。
<お~い、ララさんじゃねぇか。今日は良い肉焼けてるよ、一本持って行きな。>
屋台のお兄さんが差し出した櫛焼肉を受け取り。早速ほおばります。
「ありがと、ムグムグ。ほんとら、おいひい、ごひほーはま~(御馳走様)。」
そのまま、ギルドの中に入り、受付に向います。
ララを見た受付の女の子がギルマスの所に飛んで行きます。
ノックもせずにドアを開けて、
『ララ様ですぅー。』
ギルマスが慌てて飛び出し、応接室を指さします。
まぁ、お約束のパターンです。
応接室に入って、残った櫛焼肉全部ほおばり、
「ムグムグムグ、ゴックン!」
「お祭りの準備も整ったみたいだから、パレード初めてのいい?」
先ほど、レミには念話でいつでもOKの了解は貰って居ます。
ギルマスが秘書さんの方を見ると、秘書さん、両手で大きく丸を作ります。
「じゃあ、保安部隊の連中は何処?」
ギルマスが”え?”と言う表情です。
秘書さんが慌てています。
「あらま、忘れていた?
今、みんな詰め所に居る?」
秘書さん、首コクコク。
〔テレポート〕
詰所の前に出るとガヤガヤとみんなが出てくるところです。
『うぉっと。ララ様、どうしたんですか。』
「みんなどこ行くの?」
『あの、祭りの警備でさぁ』
「あんたらもパレードに参加するんだよ。
祭りの警備は、私んとこの狼、じゃなかった、
犬たちが沢山出るから任せておけばいいよ。さぁ、行くよ。」
そう言ってみんなを部屋玉に押し込み、警備の詰め所前に〔テレポート〕。
部屋玉から、保安官たちを出すと、オークを見て、後ずさってしまいます。
『保安官どの、私が警備隊長を遣らせて頂いております。
自己紹介は後ほど、今はパレードを行うとの事なので、
整列願います。』
全員が整列したのを確認すると、
ララがレミの部屋に繋がる移動門を開きます。
次話:パレード




