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光と闇と薬師の少女  作者: 羽牟 星
849/968

849話 兎の粉の販売--------

兎の粉の販売--------


「アマ~ン、兎の粉、出来たぁ?」

アマンを呼び出し、ウサギの粉の在庫を確認します。


『ララ様、此処に。』

アマンがそう言うと、小さな小瓶が200本入ったケースを5つ出します。

ララが一本取り出し、鑑定を掛けると、


〔鑑定〕

「B級やC級の冒険者なら一振りで満タンに成りそうだね。

 キリ姉ぇ、これギルドで売ってきて。」


キリがララの部屋玉から出て、

『これって・・・。』


「うん、これは、みんなも知ってる精魔石の粉の劣化版。

 これなら冒険者に卸せるからね。値段はギルマスの言い値でいいよ。」

『良いけど、私の事、ギルドの皆は知らないですよね。』


ララがしまった、と言う顔をします。

「いやさ、あの、一緒に行こう。」


そう言うと、ウサギの粉を全部マジックバックお入れて、〔テレポート〕

二人でギルドの前に到着です。


残されたアマンは

『やれやれ、相変わらずですね』

そう言うとラグジュの屋敷に戻りました。


二人で手を繋いでギルドに入ると、

二人を見た途端冒険者達がサッと左右に分かれました。

何やらひそひそ話ている様です。


「聞こえてるわよ。」

ララが一言言うと、

数人の冒険者が引きつった顔でギルドを飛び出していきます。


受付の何時ものお姉さんと目が合うと、椅子を蹴倒して飛んでゆきます。

「お、最近は転びませんね」

『ギルマスーー、ララさんが増えたぁ!』


「何ですかそれ、祟り神でも来たみたいじゃないですか。」

ギルマスの部屋の戸がバタン!と壊れんばかりに空き、二人を見て

厄介ごとが増えたとでも言わんばかりに顔をしかめます。


『ララぁ、貴方此処で何やっているの?

 みんな凄くおびえているわよ。』


「何にもしてないわよ、皆、勝手にびくびくしているだけよ、

 最近は、もう気にしない事にしたわ、」

キリは皆に後から聞いた方が良いと思いました。


ギルマスが指さした応接室に向います。

ギルマスがソファーに座ると反対側を指さします。

座れと言う事ですね。


何時もの秘書さんが、お茶を入れてくれますが、

振るえているのか、カチャカチャと音がします。


キリが耐えかねて、

『ギルマス、私はララの姉のキリと申します。

 皆さんおびえている様ですけど、この娘、何をしたんでしょうか。』


ギルマスが、チラリとララを見て、

『何もしていないですよ、何もね。』

それを見たキリがララが居ない時に聞いた方が良いと判断したのか、


『今後の此方との御話し合いは、私が来ようと思います。

 不都合はないでしょうか?』


『それは、買い取りや、こちらからの依頼も含めてと言う事かな?』

『その様に考えて下さって結構です。』

「分かった、こちらはかまわない。」


ギルマスが少し安心した表情をします。

「あのね。見方によっては、キリ姉ぇの方が私より怖いよ。」

ギルマスが、飲んでいたお茶を吹き出しそうになります。


『だから、貴方はそう言う事を言わないの、

 それだから皆があんなに引いているんでしょが

 もういいわ、ララ、貴方帰って。後は私が遣るわ。』


シッシのポーズでララを追い払います。

「は~い」そう言ってララがポンとテレポートで消えます。


『今日はご挨拶だけと思ったんだけど、買って欲しい物が有るので、

 値段の相談しましょう。』

そう言うと兎の粉の入った小瓶を一本取り出し、説明を始めます。


次話:アマンの落とし穴。


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