846話 ドレクへの指導--------修練場
ドレクへの指導---------修練場
涙目で、頭を撫でています。
髭のじいさんにやられた様です。
「ドレク、あんた、クロウ丸の訓練はもう終わりなのかい?
話によると、クロウ丸が一人で訓練している事が多いそうじゃないか?
しかもアンナは放置、彼女はクロウ丸を見て、自主練している様だし、
あんた、いらないわ。今回でドレクの指導は終わりでいいね。」
〚ま、待ってくれ、ララ様、〛
「ん?ララ様?ドレク、爺さんに何を吹き込まれたんだい?」
神界に居る髭のじいさんに呼び出し食らって、しこたま叱られた様です。
〚た、大したこちゃねぇ、あの、もう少し丁寧に扱え・・・、
いや、何と言うか・・・。か、勘弁してくれ~。〛
泣きが入ってしまいました。
「あんたもしょうがないねぇ。
これからもクロウ丸やアンナのトレーナーで居たいなら、
教育方針、指針を纏めて、提出しなさい。期限は、今回の修練が終るまで、」
「私が居ない時はオト様に出して置いて。
次回の修練では、面白いスキルを持った子も来るから、
その子の指導が出来るといいのにねぇ」
〚そんな、もう終わった様な言い方しないでくれよ、
俺、頑張るからよぉ。〛
「そんな声出しても駄目、遣りたいなら、口だけじゃなく、
ちゃんとした指導計画書を出しなさい。」
ドレク、下を向いて、項垂れたままです。
「分からなければ、オト様にでも泣きついてみな、
オト様やさしいから、ヒント貰えるかもよ。」
(〚コホン、丸投げしないで。〛)
「あれ、聞こえたみたい」
オト様からのショートメッセージに首をすくめるララさんでした。
そうこうしているうちに、分割の指導が終り、全員出来る様に成った様です。
「皆出来る様に成ったね、今後の訓練や、誰に分割を習得させるかは、
マウ元帥とアセナ、二人が中心に成って計画して頂戴。
オト様に助言を求めるのも良いわね。
私は修練場を離れて、向こうでやる事が有るから、宜しくね。」
そう言うと、ポンといなくなります。
『あら~、相変わらず言うだけ言って、あとはおまかせね。
これからの事は、アセナ、貴方の相談すればいいの?』
ポウが分割の先輩であるアセナに聞きます。
『皆、集まって、ララ様に聞かせたくない話も有るから、
念話は感知されると嫌だから、小声で話すからね。』
アセナが皆を集めて、分割の特性を説明していきます。
特にバックアップの件については、此処に居る者と、各種族の
リーダー格にのみ伝えて、ララ様に知られない様にする事を念押しします。
次話:オクタの街城壁




