838話 縫い包みの狼--------修練場
縫い包みの狼---------修練場
「ふ~ん、ケンとリキの尻尾の毛ね、ん?毛の一部?」
ララが魔眼で見て見ると、しっぽの所に作り物の毛に混じって一本有りますね。
「ねえ、あんたたち、毛が一本入って居る様だけど、
同じ狼は何体居るの?」
(『はっ!。我は100体、〛)
(『我れも100体。』)
(『『まだまだ増えます。』』)
「縫い包み狼部隊かぁ、もしかしたら馬鹿に出来ないかも」
ララが魔眼でもう一度二匹を走査します。
「あんたら、ちょっと、とんでもないんだけどどうなっているの?」
「確かに特色は有るわね、片方はより素早さが、もう片方はよりパワーが
秀でていますね。どっちにしても、ボスの所の狼達とそん色ないよ。」
「見た目は可愛いワンコの縫い包み、
して実体はA+の魔物にも引けを取らない狼ですか、
今、柴犬位だけど、体を大きくすることは出来るの?」
二匹が顔を見合わせると、ブンと音がしそうな勢いで大きく成ります。
「凄いね、体高が1.5m位、ケンとリキのオリジナルと同じ位ですね。」
「それ以上は無理みたいね、人型には?」
ちょっと戸惑って居ますが、変化します。
大きさはダリンを二回りほど小さくした、サンサと同じくらいでしょうかね。
『ララ様、人型に成れるのは、私ら2体だけです。
他の者達は体を貰って居ませんので変化出来ません。』
『甲冑騎士の交代要員と言う事で、剣も持てる様にと、
ペーシュ様がご配慮下さいました。』
「ちょっと待って、今、体を貰っていないと言ったわね。
人型に変化すのではなく、人型の人形に乗り移ると言う事?」
『はい、大きく成る分には大きさの差は有りますが、皆出来ます。
ただ、全く異なる姿に成る事は出来ません。』
「で、何処に入れて、何処で入れ替わっているの?」
『はい、ペーシュ様が胸の所にマジックバックを作ってくれました。』
「なる程ね、後でお礼しておかなきゃね。」
「さて、あんたらはどの状態が楽で、強いの?」
『はい、剣は持てませんが、狼の姿が一番力が出る様です。』
受け答えは全部ケンがしています。剣が立場的に上なんでしょうね。
「じゃぁ、三人に名前を付けなくちゃね。」
『『『有難うございます。』』』
三人が並んだところで、名づけをしていきます。
甲冑騎士にはニィ、狼の縫い包みにはケンイチとリキイチ、
名づけをしたとたん、雰囲気が変わりましたから、レベルアップしましたね。
「さて、アセナ、次は君ね。」
次話:アセナの分割
☆¨*:♦.,☆¨*:♦., 登場者の紹介 ☆¨*:♦.,☆¨*:♦.,
アセナのお相手、レミの縫い包み
甲冑騎士:ニィ
ケンの毛入り狼:ケンイチ
リキの毛入り狼:リキイチ




