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光と闇と薬師の少女  作者: 羽牟 星
835/969

835話 サンサ、ティアの分割--------修練場

サンサ、ティアの分割--------修練場


「サンサ、お話をさせて頂戴。」

『はい、ララ様』

「何時から、こうなったの?」


『はい、此方に来て二日目のお昼頃、ティアが急に二人に成って、

 逃げ出しました。一人は捕まえましたが、


 もう一人が、外に出て行こうとした時に

 もう一人の私が出て、ティアを捕まえる事が出来ました。』


「それからずっと分かれたままなのね、ティアが二人に分かれたままじゃあ

 一人に、合体は出来ないわね。」

『はい、仰る通りです。』


「ティア、おいで、」

ララが手を出すと、ティアが抱き着いて来ます。


ティアがすごく嬉しそうですね。

「サンサ、一人に成ってみて、」


『はい、』

スッと二人が合わさります。

「凄くスムーズね、じゃあ、三人に分かれる事は出来る?」


サンサが、眉間にしわを寄せて、集中している様ですが、

『ララ様、出来ません。出来そうなんですが、

 何かに抑えられている感じがします。』


と、

(『私が手伝えば出来るよ』)

ララに念話が届きます。


(「ん?だれ?」)

すぐ傍から届いた気がするので、思わず周りを見回し、はっと気が付き、

ティアを見ると、抱いている手の中から、まっすぐララを見ています。


ララが驚いて目を丸くして、ティアを見ると。

(「うん、私だよ、私が手伝えば、お母さんも私も三つに成れるよ。」)

そう言うとララの手の中から、ティアが消えて、サンサのティアと合体しました。


サンサに抱かれたティアが、手の中から、サンサを見上げ、二人の目が合うと、

ポウと光、三つに分かれて光が、それぞれ形を成します。


それを見ていたララが、

「ティア、貴方は、・・・。」

ララがティアを見て、目を細めました。


「貴方は、ヘスティア様の加護を持って居るのね。

 なぜヘスティア様なのか分からないけど、

 家族を守る素敵な神様だから、サンサ達を宜しくね。」


(『家族の安寧を願う事は勿論ですが、私はヘスティア様より力を与えられ、

  ララ様のお手伝いをする様に、申し付かりました。

  今はまだ無理ですが、もう少しすれば、お傍に参ります。』)


ララが驚いた顔をしますが、すぐに目から熱い物が流れ落ちます。

(何、心を揺さぶられるような、でも、とても暖かい、何かを思い出しそう。)


と、思った瞬間、その気持ちは、氷が融ける様に、

残滓を残して消えてしまいます。

(何?、私どうしちゃったのかしら?。ま、いいわ。)


「サンサ、凄いわね、出来ちゃったね。ティアの成長も早いし、

 三分割は有効よ、但し、それ以上は、各々の力が弱く成って、

 危険への対応が難しく成るから、今は控えた方が良いわね。」


『有難うございます。』

「ダリンにも言ったけど、訓練は、分割した状態で行ってちょうだい、

 その方がレベル上げには有効みたいだからね。あなたもね。」


そう言って、サンサの腕の中のティアのお鼻をチョンと、触ります。

ティアが恥ずかしそうに、嬉しそうに、サンサの胸に顔ををうずめて、

片目でチラリとララを見ます。


「さてと、アセナ、貴方は三分割出来るの?」


次話:創造神の独り言、

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