832話 甲冑騎士ワン-------修練場
甲冑騎士ワン--------修練場
食堂を出たララさん一行、ウォルトの所に向います。
ウォルト達の修練場に入ると、オハマの頭の上1m位の所で。
ライトボールが4っつ頭の周りをぐるぐる回って居ます。
(なる程ね、影を消そうと言う訳ですね。
でも、ちょっと甘いみたい。)
(「ワン、私の影に潜って、オハマの頭の影がちらちらして居る所、
あそこから飛び出せる?」)
(『承知』)
そう言うとワンがララの影に飛び込み、オハマの頭の影、
首の所から飛び出し頭の上に乗ります。
『うおあ!』
オハマが変な声を上げて飛び退くと同時に、
ワンがテレポートでララの所に戻ります。
オハマの様子を見ていたウォルトが突然のオハマの動きに驚きましたが、
ララが来た事で、原因はララと分かりました。ララに向って、
『ララ様、なにをされたんですか?小さいのが動いた様ですが?』
「さすがウォルト、目ざといね。この子はワン、レミの所から連れてきた
甲冑騎士だよ。影魔法が使えるから、あんた達の訓練に付き合って
もらって頂戴。」
『ララ様、俺の首の所から飛び出したのは、こいつですかい?』
オハマが横目でにらんでいます。
「そうだよ、影を作らない練習をしている様だけど、
まだまだ甘いみたいだから、ワンに影から飛び出す様に言ったんだよ」
ララがウォルトに向って、
「ウォルト、オハマの訓練見ていた様だけど、
首の所に頭の影が出来るの判らなかった?」
「一瞬、小指の先ほどの影が出来るのは知っておりましたが、
それくらいなら、問題は無いかと思っておりました。」
『そうだね、その隙間からワンが飛び出した、と言う事は?』
『はい、その程度でも駄目だと言う事ですね。』
「うん、そう言う事で、このワンを置いて行くから、
一緒に訓練をして頂戴。ワン、分かったね、こいつらを鍛えるんだよ。」
ワンが自分の胸をとんと叩き、腕を曲げ、力こぶを作る動作、
任せておけのつもりの様ですね。
「じゃあウォルト、このワンを上手く使って、訓練を続けて頂戴。」
『はい、承知致しました。』
次はダリン達の様子を見に、ドレクの訓練場に向かいます。
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