827話 朝です。--------修練場
朝です。---------修練場
『ララ、8時だよ。もう起きなさい。』
「もうすこしぃ・・・・。」
キリに上掛けをはがされてしまいます。
ララが枕にしがみついて、
「もうすこしぃ・・・・。」
『タマが愚痴っていたのが判るわ。』
「え?タマ何処?」
『内緒、言わないでって言われているのよね。まぁ、修行よ。
ん?でも貴方の眷属でしょ、何処に居るか分かるんじゃない?』
「念話に答えれば、大体の方角が判るけど、本人が隠匿したい場合は、
私でも正確な場所は分らないわ、念話を送っても答えないなら駄目ね。
今度マイクロチップでも埋め込もうかしら。」
『無理ね、そんな事をしてもすぐに壊されるわよ。』
「そぉね。そう言う所には知恵が回るらしいわ。」
ララさん、どうやら目が覚めた様です。身繕いを手伝ってもらい、
食堂にちょっと顔を出します。ララを見つけるなり、食堂のお姉さんが、
〚ララ、ケン達に何かしたの?物すごい どよんどよんの顔してたわよ〛
「あはは、やっぱり駄目でしたか、最初っから、駄目なことくらい、
気が付かないかな。しょうがないね。ちょっと行ってきますか。」
〚たのむわよ、あの顔してうろつかれたら、
みんなの訓練にも影響が出そうよ。〛
「あらまぁ、そんなにひどいんだ、」
〚ララ、貴方ずいぶん嬉しそうだね、あの子達に意地悪していないよね。〛
「失敬な!大丈夫よ、夕方には機嫌が治って居るわ。」
〚たのむわよ。これ持って行きな。〛
食事もとらずに食堂を出て行くララの後ろからお姉さんが声をかけて、
何か、包みをララに向って投げました。
ララが受け取ると、
「暖かい、お弁当、きっとおにぎりね。」
手を上げてお姉さんに挨拶をして、ケン達の所に向います。
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