823話 眷属病院------修練場
眷属病院--------修練場
「ディック、眷属病院について話して。」
先ほど、念話で内容確認されたので、ディックが問題無く話し始めます。
『この病院は里のどこかに有ります。私も知りません、
知って入るのはララ様だけと言う事は聞いております。』
『この病院は、眷属が放置すれば通常の活動に支障が有ると判断された場合、
強制的に転送され、入院と成ります。ララ様のお話では、即死でない限り、
最悪頭が残って居れば、何とか成る、と言っておりましたが、
当人にとっては笑えないお話です。』
『どうやって、なにで検知して、転送されるのかは教えて頂けませんでした。
私自身も、知り合いの中にも、未だに誰も行った事が無いので、
詳細は不明です。』
『ララ様に足切り落とせば運ばれるよ、と言われましたが、
とてもじゃないですけど、その確認の為だけに足を落とす気は有りませんね。』
ウォルトが笑いを取ったつもりだったのでしょうが、
乾いた笑いがパラパラと、残念でした。
『眷属以外は治療出来ないか尋ねましたが、駄目だそうです。しかし、その後、
眷属以外の者達も収容できる病院を作ったとご連絡頂きました。
但し、ララ様が信頼できる者達で、
ララ様特製ペンダントを持って居るものだけだそうです。
此方も場所は不明です。
ララ様、私が認識しているのはここまでですけど、宜しいでしょうか?』
「いいよ、そこまで認識して居ればOKだね。
話にあった、頭が残って居ればの下りだけど、今、革鎧は支給しているけれど、
頭を守る物が無い。これは至急準備しているから。ちょっと待っていて。
ヘルメット形式に成ると思うけど、それぞれの種族に合うように作って居ます。
機能的にも、邪魔に成らない程度に、色々乗せる積り。」
「救急病院に転送された次点で麻酔で眠らされるし、麻酔が覚めるのは、
自分で移動が可能に成った時だね。
トイレと食事が自分で出来る様になれば目が覚めるよ」
誰かが、
『それまで、オシメですか。』
「オシメかチューブかそれともカプセルの中かな?」
レド族のレユが、
『オシメもきついですけど、チューブ?カプセル??。
ララ様、それは何でしょう。』
ララさん、前と後ろにチューブを入れられるのは
知らなくていいと判断したようです。
「まぁ、知らなくてもいいよ、気が付いたらベットの上だからね。」
レユが少し不満そうですが、取りあえず頷いています。
『あの、ララ様、お医者様や看護師さんは何方の方々ですか?』
血狼族のプリンの質問に、ララさん、ちょっと困っています。
(正直にアンドロイドとは言えないよねぇ。)
「素質の有る者に私が特別な教育した者、人族だよ。
手先の器用さは人族に適わないからね。ただ、
看護師には獣人達も居るよ。」
「こんなものかな?」
ララが質問を打ち切ろうとした時に鴉のプリムの手が上がり、
『ララ様、最後の質問で~す。』
次話:緊急災害救助マニュアル




