812話 食堂の鴉と狼------修練場
食堂の鴉と狼--------修練場************
ララさん、ガネーシャの訓練場に向おうとしたのですが、食堂の前を通ると、
カポネ、ルチア、ケン、リキの四人がテーブルに付いています。
珍しいメンバーがと思ったのですが、かなりへばっている様です。
近付こうと思ったのですが、
ケンがルチアに何やら話しかけて居るのを聞く事にしました。
『なぁよ、こんなにきついと思わなかったけど、お前の所はどうよ。』
『あはははは、もう笑うしかないよね。トレーナーはエジプトの神様ベンヌ、
古い神様らしいんだけど”お前達はPowerを期待してはいけない”と言うのは、
分かるし、”速さの追求”と言うのも理解できるんだけど、
余分な筋肉や脂肪は不要だ!とか言って、まぁ、ストレッチまでは良いよ、
でも食事の管理は勘弁して欲しいんだけど。
ほら、うちのボスなんか声も出せないよ。少し人化が解けかかって居るし。』
ケンが、カポネを見ると本人は意識が飛んで、頭が鴉に成っています。
『そうそう、この前は次のステップだとかで、胡坐で瞑想、
ベンヌ様が両家を上げて”1000年を見通す予知の目よ
この者達に先見の権能を与えよ!”とか言って何か降ろされちゃったよ。』
リキが驚いた様に。
『おっ、じゃあ、その先見とか使える様に成ったのか?』
『出来るには出来るんだけど、これがとんでもない物でね。体力も魔力も
ごっそり持って行かれる。1秒持たない。使った後は枯渇でダウンだよ。』
リキが残念そうに
『そうか、実戦では使えないか、残念。』
ケンが
『でもよ、魔力は革鎧に魔力タンクがあるから緊急補充が可能だから、
体力を何とかすれば使えんじゃない、1秒の先読みって、無敵じゃん。』
『簡単に言わないでよ。実戦で使えるように成るには、今の体力の
数倍は必要に成るわ。どう考えても無理だよ。』
『無理だと諦めた時が終わりだって、諦めずに努力した者が次の段階に
進めるとララ様が前に言っていたぞ。』
ケンが言うとルチアが
『分かっては居るけど、口で言うほど簡単じゃない事、
あんたたちも知って入るくせに。そこまで言うかな。』
それを聞いていたララさんAIマスターに連絡用チップ(メモリ)を送ります。
内容は今眷属達の持たせている魔力タンクに体力、HPを魔力と同じに
保管、出し入れ可能にする事。
「AIマスターに連絡したから、修練場から帰ったら出来ているでしょう。」
あらあら、AIマスター可哀そうに。ララさん、最近無茶ぶりが多いです。
次話:食堂のヒーリング魔道具
☆¨*:♦.,☆¨*:♦., 登場者の紹介 ☆¨*:♦.,☆¨*:♦.,
ベンヌ:エジプトの始祖神、アオサギがモデル




