使い魔 ルル
使い魔 ルル----------
朝ですね。あれから何日か経ったようです。
ルビちゃんとおとうさんがお出かけです。
リレイに行くのでしょう。お母さんは心配そうに見送りです。
外は夏に近い春でしょうか、お庭の花が一斉に芽吹いて、つぼみを持って居ます。
寒くなく、暑くなく、お出かけには良い気候でしょう。
たしか今日は3月10日と言っていた様な気がします。
あれ?
「ジジ、お前は行かないの?」
『俺は見回りが有るから行けねーな』
「じじ、そういえば、お前は人型に成れないの?」
『何言ってんだおめ~、俺は使い魔だぞ、
何で人型に成れんだよ。バッカじゃねーの』
ルビちゃんの魔力では仕方ないか。
それにしても、この馬鹿猫。
「ジジ、お前ルビちゃん守らなくても良いの?、
自分を鍛えないとルビちゃん守れないよ。」
『何言ってんだおめ~、猫が体鍛えるって?、
何か間違ってないかぃ、ねぇちゃん。』
駄目だ、こいつは。違う眷属を作らなくては。誰にしょう・・・。
眷属のターゲットを絞って、ジジをマッサージでヘロヘロにした隙に
ルビちゃんに乗り移り、いくつかの動物と使い魔契約をする。と。
最初はう~ん、雌猫、邪魔なジジを骨抜きにする?
ん???考えたら、その雌猫を使い魔にしても良いのでは?
え?私のこの状態でも眷属や使い魔作れる?
いままでだって、出来ないと思った事をやって来たんだから、
きっと何か方法が有るはず。
こういう時は、まず、自分の持ち物と、
何が出来るか確認する事から始めなくては。
今、私が使える魔法はマジックBOX、薬師、ムービング、念話?
マジックBOXの中身は取り出せる?OPEN!ん、開いた。
「見えなき手よ我が意のままに動けムービング!」
お弁当を一つ、!「おっ、取り出せる。仕舞っとこ。」。
次は念話。会話する知恵が無ければ無理だから。
犬で試してみる。農家の番犬と。利口そうな奴をさがして・・・。
あ、あいつがいいかな、すっくと立って前をにらんでる。
「お~い、そこの君、お話を聞かせてよ。」
『うるさい、俺は仕事中だ、邪魔だ、どこかに行け!』
「すいませんでした~~。」
念話は使える。
餌をちらつかせ、念話で交渉して、使い魔に成ってもらう方向で考えましょう。
屋敷に戻って、
「ジジ!、この辺で一番かわいい、魅力的な雌猫は誰だい?」
『そりゃ、おめ~酒場のルルに決まっている。』
「それは飼い猫かい?」
『この辺に飼い猫なんざいないぜ、み~~な野良。』
「お前飼い猫じゃん」
『そうさ、俺は貴族の飼い猫、お貴族様よ。』
「それじゃあ、そのルルちゃんもお前の女かい?」
『だめだ、あいつだけはなびかねぇ。』
「じゃぁ、ルルちゃんに、ちょいとお兄さん。何て言われた境にゃ」
『おぅ、何かようかい?なんて言って、付いていっちまわぁ。』
ほんと馬鹿だねこいつ。じゃあルルちゃんに会ってこようかね。
こいつには、私が見えているのかな?
「ねぇ、ジジ、気に成っていたんだけど、あんた、私が見えてるの?」
『何か居るなってのが判る位だな』
そうか、気配は分るんだ。
ルビちゃんどうしているかな?
まだ馬車の中だね。今日はちかくの集落に一泊して、明日リレイに入る様だね。
小さなマジックBOXは作れるのかな?前は自分のBOXの容量を分け与える感じで、
作れたけど、今はどうだろ?ちょっと確認しなければ。
1m四方をイメージして、マジックBOXルル!。
出来た、だけど、自分のが少し小さく成るね。
TOTALの大きさは変わらないけど、小分けが出来る感じ、前と同じだね。
中にお弁当のサンドイッチを15人分入れておきます。
これの使用者の変更や移譲、貸与は可能?
多分大丈夫だと思う、後で実際にやってみる事に成るか。
さて、酒場のルルちゃんの所へ行きますか。
「きっとあの子だね。では、ちょっと、そこの綺麗なお姉さん、
この辺にルルと言う可愛女の子、居るはずなんだが、知らないかね。」
『おや、嬉しいねぇ、ルルは私だよ。知ってて聞いたね。好きだよそういうの』
「ありゃ、ばれてら。でも綺麗な子なのは本当だよ。」
『上手だねぇ、気が合いそうだよ。』
「お休みの所、すまないねぇ、ちょいと頼みがあってさ。」
『頼みごとかい、聞けない事の方が多いよ。それでもいいなら話してごらん。』
「こういう弾ける様な言葉のやり取り、楽しいねぇ、
頼みを聞いてくれなくても、友達でいて欲しいもんだょぉ」
『あははは、友達は了解さね、本当の頼みは何だね。』
「私の使い魔になっておくれ、報酬は十分な食事。
仕事は、情報の収集と馬鹿な雄猫の鼻先をしっぽの先でくすぐる事。」
『あははは、面白いねぇ、食事を見せておくれよ。』
「マジックBOXOPEN。」サンドイッチを取り出します。
「食事はこれです。如何ですか?」
『良いわね、まぁまぁね。』
まぁまぁと言う割には、あっという間に、
おいしそうに食べて、毛づくろいしています。
「この食事は私と使い魔の契約を結べば
何時でも自由に、取り出して食べる事が出来ます。」
「使い方次第では、とんでもない事が出来ますよ。
そのため使用制限は多少あります。」
『いいわ、契約してあげる。』
「それでは契約します。」
「我が名はルビ・ヴラド、友情の証として汝ルルを使い魔とし、
わが権能の一部を与える。」
「生涯、お前と共に生き、お前にとって不名誉な命令はしない。
友として一緒に歩んで欲しい。」
魔力を少し与える。
「ルル、同意して。」
『いいわ、あなたの使い魔に成ってあげる。』
「これであなたは年を取らないわひどいケガでも、一日すれば元通り。
離れていても、私とお話も出来る」
『あなた、何者?。私は悪魔か魔女と契約したの?』
「違うわよ、私はルビ・ヴラドそこの領主の娘、事情が有って、
未来から意識だけ飛ばされてきたの。
此方で試練を越えなければ、消えてしまいます。」
『あなたが帰ったら私はどうなるの?消えるの?』
「大丈夫、何年かしたら、実態のある私と会えるわ。」
「マジックBOXルルの使い方ね。いい?私と手を合わせて、
マジックBOXルルOPENって私と声をそろえて行ってね。
行くよ1.2の3「『マジックBOXるるOPEN』」
「今度は、マジックBOXルルCLOSEよ、
はい、1.2の3「『マジックBOXルルCLOSE』」
「これで出来たはず。やってみて、」
『マジックBOXルルOPEN』
「入り口が見えるでしょ、マジックBOXルルCLOSEっていえば閉じるわ」
『マジックBOXルルOPEN』この中に、お弁当が、
さっきのサンドイッチが入って居るわ。」
「食べ過ぎないでね、太るから。
このマジックBOXの中に入った物は腐らないから何年でもおいしいまま。
ただし、生きた物は入らない。あなたが捕まえた獲物や食べ残した物も入るわ」
「お弁当は非常用、獲物が取れなかったときとか
ご飯が食べれなかったときに使ってね。」
「だすときは出したい物を想い浮かべて手を入れれば取り出せるわ」
「マジックBOXるるの中のお弁当が無く成ったら私を呼んで、
近くに居れば補充するわ」
「今は、私、やる事が有るから、後で呼ぶね。」
ふっと、思ったんですが、今回のバーチャルは前回と異なっている部分が多い。
ルビちゃんに入れないのも、
ジジが邪魔しているのかと思っていましたが、違うようです。
ルビちゃんには入れない設定に成っていると考えた方が良い様です。
今回、AIは呼びかけにも応じない、もしかしたら、依り代が有り、
そこに入れば、憑依できるかも。そうすれば実体を持てます。
依り代を探さなくては、と思いましたが、ルビちゃんがラボに向ってます。
今、この時代のAIに掛け合って、依り代を用意させるのがベストですね。
これはバーチャルでは無く、
実際に過去をやり直していると考えた方が、良い様です。
どっかの偉い人が何かを企んでいるのでしょう。乗ってやりましょう。
結論:私は全力でルビちゃんを守ります。その為なら何でもやります。
それじゃあ、ルビちゃんを追います。間に合うかな、私、時速何キロで飛べるんだろう。
とにかく、行きます。それ、急げ急げ!!
次話:リレイ




