802話 オクタの街、パレードの準備
オクタの街、パレードの準備
『あれ、ここは?・・・。』
秘書さんぐっすり寝ていた様です。状況を思い出すと、
『いけない、ギルマス・・・。』
横を見ると、ギルマスが向かいにソファーで寝ています。急いで起こすと、
『ギルマス、起きて下さい。』
『ん?何だ?』
寝ぼけていますが、秘書さんに冷めたお茶を差し出されて、飲むと、
目が覚めて来ましたね。
『俺はララと話していたと思うのだが・・・?』
秘書さんが補足します。
『ええ、ララ様がギルマスが疲れている様だからと言って、
魔法を掛けたみたいです。一時間ほどしたら起こしてと言われました。』
『そうそう、明日の昼頃、正門から、此処までパレードを行うから、
お祭り気分で、屋台やお酒でも出して、騒ごうと言って居ました。』
酒まで言って居ませんが、秘書さん結構お祭り好きの様です。
ギルマスがテーブルの上の金貨を見て、
『そうか、思い出した。』
『巨大な城壁に魔物の警備兵?。色々思う所は有るが、祭り、やるかぁ』
冒険者なんて基本、祭り大好きですから。
ただ飯ただ酒、これはすぐに乗ります。
『よし、手配するぞ。おい、商人どもに連絡しておけ。
それから、うちの警備隊に集合掛けろ。迎えてやろうじゃないか。』
何か、少し悪い顔をしています。
それから、結構てんやわんやでしたが、みんな結構楽しそうでした。
一方ララさんは、修練場に来ています。
(「オト様、御願いです。レミの鼓笛隊貸してください。
此方の時間で2か月ほど先に成ります。」)
(『良いわよ。向こうでパレードでもやるのかしら?』)
(「当たりです。」)
オト様には隠し事は出来ませんね。
ララさん、考え事ですか。
「向こうに帰っても、明日まで急ぎでやる事は無いから、
こっちで空に成った魔力タンクの補充でもしますか。」
「そう言えば、ちゅー子Cどうなったんでしょう。」
(「マウ元帥、ちゅー子Cママどぉ?生まれた?」)
(『あっ、ララ様、有難うございます。
この前帰還した時に無事誕生致しました。』)
(「あ、おめでとう!。でも、言ってくれれば・・・。」)
(『申訳有りません、ララ様お忙しそうだったので・・・。』)
(「気を使ってくれたのかぁ。ありがと。後から行ってみるわ。」)
(『有難うございます。あいつも喜びます。』)
「確かになぁ、最近忙し過ぎたね。でも、誰かに同じ事言われた気がする。
う~~ん。ロッテの他にもう二人ほど手伝ってくれるの欲しいな~~。
タマとアンナじゃねぇ。ん~~。遣らせれば出来るかなぁ。」
ララさん、教える時間もないし、丸投げは出来ないし。なんて、独り言、
お悩み中です。
「疲れた頭で悩んでもいい結果は出ないから、今日は寝る事にします。
おやすみなさい」
此方の時間で、2か月程、居る様です。
次話:ラグジュとアマンに落とし穴の確認。




